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【市況】中国:深セン排水管で「手抜き工事」まん延、3分の2が欠陥


都市部を中心に、地下パイプライン網の手抜工事問題が中国で浮かび上がっている。香港新界エリアに隣接する広東省深セン市の場合、水道当局が整備した全長121キロに上る排水管網を再点検したところ、約3分の2で重大な問題が確認された。問題数は極めて多く、かつ、深刻だったという。東方日報が2日付で伝えた。
接合部材の欠落、接合の不良、パイプの起伏・変形など。多くの箇所で水漏れが発見されている。見えない地下で行われる工程だけに、手抜きがまん延しているのが実態だ。
この背景には、施工業者の良心が欠如していることなどがある。市政府が多額の建設費を拠出して排水管網を整備したにもかかわらず、落札業者は下請けに“丸投げ”。さらには、より多層にわたる「ピンハネ行為」も横行してきた。実際の施工業者には、少額の作業費がわたるのみ。施工費が目減りするなか、業界全体で手抜きが一般化してきた。
施工不良による事故も多発。今年3月23日から7月29日にかけて、深センでは2週間に一度、大規模な水漏れ事故が報告された。エリアは羅湖、福田、南山、龍華新区など。羅湖だけでも、少なくとも6件以上起きた。深セン市水務集団によれば、ここ数年は減少傾向にあるものの、水道管の破裂事件は毎年、市内全体で1万件ほど発生している。設備の老朽化以外、標準の未整備、施工・材料レベルの不良があるという。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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