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【通貨】欧米為替見通し:ドルは値を戻す展開、イベント通過で買い戻し

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開となりそうだ。注目されていた日米金融政策を通過した安心感から、ドル買い戻し中心の取引が見込まれる。また、来週のオーストラリア準備銀や英中銀による利下げへの思惑から、ドルが選好される可能性もあろう。

日銀は28-29日に開催した金融政策決定会合で、英国の欧州連合(EU)離脱で世界経済に不確実性が高まっているため、追加的な緩和措置の実施を決定した。内容は、上場投資信託(ETF)買入枠を年間3.3兆円から6兆円へ拡大することや、企業向けドル資金供給枠を120億ドルから240億ドルへ増額することなど。金融機関の業績に影響を与えると批判されたマイナス金利の拡大を見送ったが、この点は、欧米市場で見直される可能性がある。ドル・円はアジア市場では一時102円71銭まで下げたが、ドル売り(円買い)は一服したもよう。

今週注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀決定会合の重要イベントを終え、今晩は米・4-6月期国内総生産(GDP)(21時半)や7月シカゴ購買部協会景気指数(22時45分)などの発表が注目される。このうちGDPが堅調な内容となれば、米早期利上げへの思惑につながり、ドル買いが入りやすい。また、来週のオーストラリア準備銀や英中銀による政策発表では利下げが予想されており、金融政策の正常化に向かっている連邦準備制度理事会(FRB)への関心からドル選好地合いとなる可能性もある。ドル・円は104円台回復も見込めそうだ。


【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・4-6月期GDP速報値(前年比予想:+1.5%、1-3月期:+1.7%)
・18:00 ユーロ圏・7月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.1%、6月:+0.1%)
・18:00 ユーロ圏・6月失業率(予想:10.1%、5月:10.1%)
・21:00 南ア・6月貿易収支(予想:+72億ランド、5月:+187億ランド)
・21:30 米・4-6月期GDP速報値(前期比年率予想:+2.5%、1-3月期:+1.1%)
・21:30 米・4-6月期雇用コスト指数(前期比予想:+0.6%、1-3月期:+0.6%)
・21:30 カナダ・5月GDP(前月比予想:-0.5%、4月:+0.1%)
・22:30 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が会合出席(政策対話)
・22:45 米・7月シカゴ購買部協会景気指数(予想:54.0、6月:56.8)
・23:00 米・7月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:90.2、速報値:89.5)
・02:00 カプラン米ダラス連銀総裁が会合で質疑応答

《WA》

 提供:フィスコ

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