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【特集】テクマトリックス Research Memo(8):今期は売上高が前期比6.6%増、営業利益が同19.4%増の見通し

テクマト <日足> 「株探」多機能チャートより

■2017年3月期通期業績予想

テクマトリックス<3762>の2016年3月期連結決算と同時に発表された2017年3月期連結業績予想は、売上高が前期比6.6%増の22,300百万円、営業利益が同19.4%増の1,650百万円、経常利益が同16.1%増の1,650百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.2%増の1,030百万円とされている。中期経営計画「TMX3.0」と比較すると、売上高は98.2%、営業利益は97.1%の達成率となるが、これは、今後の世界経済の不透明感を加味した保守的な予想であり、同社によれば、TMX3.0の目標である売上高22,700百万円、営業利益1,700百万円の達成を目指す方針に変わりないとしている。

MM総研が2015年9月に発表した国内クラウドサービス市場規模は、2014年度に前年度比23.8%増の7,749億円、2019年度は2兆679億円と約2.7倍に急拡大すると予想している。また、(株)富士キメラ総研の予想によれば、セキュリティサービスの国内市場規模は、2014年度の3,951億円(実績)から2020年度には5,241億円と予想され、年平均で4.8%の拡大を続けていくとしている。TMX3.0は現場からの数字の積み重ねで策定されており、堅実な内容と言える。さらに、主力事業における市場規模の高い伸びも加味した場合、TMX3.0の業績を達成するのは決して高すぎるハードルとは言えない。2017年3月期の業績は、TMX3.0に掲げられた数字を達成することも十分に可能だろう。

一方で、楽天から取得した金庫株をM&Aに活用するのを基本としており、仮にTMX3.0の期間中にM&Aが実現すれば、最終年度となる2018年3月期の売上高は計画の251億円よりも増加し、300億円程度になる可能性もあるとしている。

また、配当に関しては、期末に1株当たり25円と、前期比5円の増配を実施する予定となっている。業績向上への自信の表れとも見られる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)

《TN》

 提供:フィスコ

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