市場ニュース

戻る
 

【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は104円台後半で推移か、新たなドル売り材料が提供されない場合、ドルは下げ渋る可能性

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

21日のドル・円相場は、東京市場では103円58銭から104円59銭で堅調推移。欧米市場でドルは一時105円06銭まで上昇し、104円79銭で取引を終えた。

本日22日のドル・円は、主に104円台後半で推移か。イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言内容は想定の範囲内との見方が多い。英国が欧州連合(EU)から離脱する可能性は消えていないが、新たな円買い・ドル売り材料が提供されない場合、ドル・円は104円台前半で下げ渋る見込み。

イエレンFRB議長は21日、上院銀行委員会での公聴会で半期に一度の証言を行った。市場関係者が注目していた雇用ついて、イエレンFRB議長は「最近の雇用の伸び減速が、予想通り一時的なものか見極めるため、労働市場の動向を注視する」との見方を示した。また、インフレについては「インフレが目標の2%に向けて上昇していると確信している」と延べている。

市場関係者の間からは「イエレンFRB議長の議会証言は予想していたほどハト派寄りの内容ではなかった」との声が聞かれており、年内追加利上げの可能性は残されているとの理由でドル買いにつながったようだ。

しかしながら、市場関係者の間では「雇用創出のペースは以前と比べて鈍化しており、今後は雇用の大幅な伸びは期待できない」との見方も少なくない。また、「インフレ目標に向けて米国経済がどのように進展していくのか、その点について注意深く観察することは追加利上げを実施するうえで必要不可欠である」との声も聞かれている。7月に追加利上げが実施される可能性が高いとは言い切れず、ドルの上昇はやや抑制される可能性がある。

《WA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均