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【市況】<マ-ケット日報> 2016年6月21日

 21日の市場は日経平均が大幅に3日続伸。終値は前日比203円高の1万6169円で、今月10日以来の水準まで回復してきた。序盤は前日に急伸した反動や円高進行などからマイナスのスタートとなったが、その円高が一服するとにわかに買い戻しが優勢となり、株価は一転して1万6000円台乗せへ。その後も買い戻しの勢いは衰えず、前場に194円安まで売られた日経平均は、後場には一時237円高まで買い進まれる回復ぶりとなった。円安の動きはそこまで活発化していなかったが、株価の方はまるで英国のEU離脱回避が決まったかのような戻りを見せている。東証1部の売買代金は本日も2兆円の大台割れ。出来高も昨日より減少する状況で、先物を使った短期筋の売買に翻弄されている感はある。

 昨日の米国市場は英国のEU離脱懸念の後退からダウ平均は反発した。英国の最新世論調査でEU残留派が大きく巻き返してきたことが直接の買い材料に。アジアや欧州の株式が軒並み高となったことも買い安心感を呼んでいる。もっとも、23日の英国の国民投票の結果を見るまで買い方も真剣に動けず、出来高は全般的に控えめだった。さて、東京市場は朝方こそ1ドル=103円台の円高を受けて急反落のスタートとなったものの、徐々に英国のEU離脱回避の可能性を買う動きが出てきて買い戻される展開に。年金資金などによる買い支え観測も働き、その後も株価は戻り歩調を強めていった。総じて売り方の買い戻しが主であるが、買い支えやPERから見た割安感などから、下値を売り込みにくい雰囲気が強まっている。出来高の少なさも実需売りの少なさを物語っているといえよう。(ストック・データバンク 編集部)

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