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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~自律反発もネックライン突破を見極め

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・自律反発もネックライン突破を見極め
・ドル・円は106円25銭付近、ドル106円を回復、日本株の切り返しで
・シャープ、五洋建設など4社の目標株価変更



■自律反発もネックライン突破を見極め


日経平均は反発。114.26円高の15973.26円(出来高概算9億9000万株)で前場の取引を終えている。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る国民投票への懸念や、軟調な原油相場が嫌気された海外株安の流れを受けて、日経平均は15800円を下回って始まった。その後、15752.01円まで下げ幅を広げる場面もみられたが、米FOMCの結果のほか、日本銀行の金融政策決定会合を控えており、足元の大幅な下げに対する売り方の買戻しも意識された。

下げ幅を縮め、前日終値を挟んでの推移が続く中、為替市場では1ドル106円20銭台とやや円安に振れて推移していたこともあり、日経平均は前引けにかけてじりじりと上げ幅を拡大させている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の7割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの上昇。セクターでは保険、海運、輸送用機器、ゴム製品、電気機器、銀行、その他金融が堅調。半面、電力ガス、鉱業が小安い。

日経平均は自律反発の流れをみせてきており、節目の16000円に接近してきている。急ピッチの下げに対する売られ過ぎ感のほか、日米重要イベントを控えていることもあり、売り方の買戻しが意識されてくる。もっとも、ネックラインの16000円を明確に上放れてこないと、戻り待ちの売りに押される可能性がある。

また、インデックスに絡んだ資金が中心でもあるため、大引けにかけてのポジション調整は意識しておく必要がある。オーバーナイトのポジションは取りづらく、個人主体の材料系の銘柄での資金の逃げ足の速さなどにも注意が必要である。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は106円25銭付近、ドル106円を回復、日本株の切り返しで


15日午前の東京外為市場では、ドル・円は106円台を回復した。日経平均株価の切り返しを受けた値動き。

ドル・円は朝方105円94銭を付けた後、日経平均株価がプラス圏に切り返した値動きを受け、徐々に値を切り上げた。ドルは一時106円31銭まで上昇。106円付近と105円80銭付近には個人のドル買い意欲が観測された。

上海総合指数のプラス圏推移やランチタイムの日経平均先物の堅調推移を受け、午後の取引でもドル・円は底堅い値動きが予想される。このため、アジア市場でドルが106円を継続的に下回る可能性は低いとみられている。

ここまではドル・円は105円94銭から106円31銭、ユーロ・ドルは1.1190ドルから1.1214ドル、ユーロ・円は118円72銭から119円11銭で推移。

12時10分時点のドル・円は106円25銭、ユーロ・円は119円03銭、ポンド・円は150円19銭、豪ドル・円は78円24銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄

・日経平均構成銘柄の上昇率1位は東芝<6502>、投資評価や目標株価引き上げ複数観測
・シャープ<6753>、五洋建設<1893>など4社の目標株価変更


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・日銀金融政策決定会合(16日まで)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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