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【通貨】ユーロ週間見通し:弱含みか、英国のEU離脱懸念でリスクオフの動きも

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■反落、ドラギECB総裁はユーロ圏の低成長を懸念

先週のユーロ・ドルは反落。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は「長期的な低成長によりユーロ圏の生産性が低下し、経済に恒久的な打撃となるリスクが高まっている」との懸念を表明したことや、英国の欧州連合(EU)離脱に対する警戒感が高まったことがユーロ下落の要因となった。取引レンジ:1.1246ドル-1.1416ドル。

■下げ渋りか、リスク回避のユーロ売り抑制の可能性も

今週のユーロ・ドルは下げ渋りか。米連邦準備理事会(FRB)は14-15日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げを見送る公算。年2回の引き締めペースは鈍化する可能性があり、リスク回避のユーロ売りは抑制される見込み。ただし、英国の欧州連合(EU)離脱の可能性は消えていないため、ユーロの大幅高は想定しにくい。

予想レンジ:1.1200ドル-1.1350ドル

■弱含み、一時120円を下回る

先週のユーロ・円は弱含み。一時3年2カ月ぶりに120円を下回った。ドラギECB総裁がユーロ圏の長期的な低成長を懸念したことで追加緩和の思惑が浮上したことが要因。英国の欧州連合(EU)離脱の可能性は消えていないことも、対円レートの反発を抑える要因となった。取引レンジ:119円92銭-122円70銭。

■弱含みか、英国のEU離脱懸念でリスクオフの動きも

今週のユーロ・円は弱含みか。英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を来週23日に控えて、リスクオフの円買いに振れやすい展開が予想される。日本銀行は今回の金融政策決定会合で追加金融緩和を見送る公算であることも円買い材料となる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:4月鉱工業生産(前月予想:+0.5%、3月:-0.8%)
・17日:4月経常収支(3月:+323億ユーロ)

予想レンジ:118円50銭-121円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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