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【通貨】欧米為替見通し:来週のドルは弱含みか、下値メドは105円半ば

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

今晩から来週にかけての欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)と日銀はともに現行の政策金利を維持する見通し。失望感から短期的にはドル売り・円買いが強まりやすいが、日米中銀の政策決定は徐々に織り込まれドルはそれほど下げないとの見方から、5月安値の105円半ばが下値メドとして意識されるだろう。

FRBが日本時間15-16日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げは見送られる方向だ。3日に発表された5月雇用統計の悪化が主要因で、市場コンセンサスである年2回の引き締めペースが鈍化する可能性から、ドル売りが強まる可能性はある。ただ、6月利上げの見送りは織り込まれつつあるほか、7月実施の可能性が残されれば、ドルの下落は小幅にとどまりそうだ。

また、15-16日開催の日銀金融政策決定会合では、追加金融緩和見送りがメーンシナリオ。三菱東京UFJ銀行のプライマリー・ディーラー返上問題の影響などを背景に期待は後退しているため、リスクオフの円買いはそれほど強まらない見通し。一方、英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票の実施を翌週に控え、積極的に動きづらい展開で、ドル・円は下落基調のなか5月3日に付けた安値105円55銭付近で下げ止まると予想する。


【今日の欧米市場の予定】
・21:30  カナダ・5月失業率(予想:7.2%、4月:7.1%)
・23:00  米・6月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:94.0、5月:94.7)
・03:00  米・5月財政収支(予想:-560億ドル、15年5月:-840.68億ドル)

《WA》

 提供:フィスコ

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