【市況】来週の株式相場見通し=円高警戒根強く波乱展開も、決算発表後半戦を注視
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
来週の株式相場にまず影響を与えるのは、日本時間今夜発表される米4月の雇用統計だ。事前の市場予想では、非農業部門雇用者数が20万人増(前月実績は21万5000人増)となっているが、予想を上回れば円安・ドル高となる可能性があり、下回れば円高・ドル安が進行しかねない。
国内要因では、3月期決算企業の17年3月期業績見通し発表が後半戦を迎える。基本的には、個別銘柄の業績動向を反映しての物色となるが、想定為替レートが1ドル=110円前後水準の企業が多く、足もとの円高環境のなかでは、積極的に買い難い地合いといえる。
日程面では、3月の毎月勤労統計調査、4月の消費動向調査、3月14・15日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨(9日)、3月の景気動向指数(11日)、4月27・28日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」、4月の景気ウォッチャー調査、3月の国際収支、4月の都心オフィス空室率(12日)、4月のマネーストック(13日)に注目。
海外では、中国4月の消費者物価・生産者物価(10日)、米4月の小売売上高・生産者物価、ドイツ1~3月期のGDP(13日)が焦点になる。(冨田康夫)
出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)