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【通貨】欧米為替見通し:トルコリラは弱含みか、爆弾テロ頻発で治安情勢に懸念


今日の欧米外為市場では、トルコリラは対ドルで弱含む展開となりそうだ。日本時
間19日夕方にトルコ最大の都市、イスタンブールで発生した自爆テロ事件が背景。一
方で、米利上げペースの鈍化を受けたドル売り基調が続いており、リラの大幅安は避
けられるかもしれない。


地元警察などの発表によると、19日発生の自爆テロで少なくとも4人が死亡、36人
が負傷した。犯行声明は出ていないが、過激派組織「イスラム国」(IS)または非合
法武装組織、クルド労働者党(PKK)による犯行の可能性が高い。トルコでは昨年10
月と今年2月に似たような自爆テロがあり、今月に入ってからも13日に首都アンカラ
で30人以上が犠牲になった。週末の大都市を狙ったテロ事件が相次ぎ同国の治安情勢
には懸念が強まっている。


リラは年初からの市場の混乱で新興国通貨売りが進み1月20日には昨年9月以来、約
5カ月半ぶりとなる1ドル=3.0614リラまで値を下げていた。その後米追加利上げ観測
の後退を背景にドル売り・リラ買いに転じ、前週は3.8406リラまで戻した。自爆テロ
事件を受け週明け21日のアジア取引時間帯ではドル買い・リラ売りに振れ、足元では
2.8700リラ台後半まで値を下げている。ただ、前週からのドル売り基調が続いている
ため、目先は極端な下落は想定しにくい。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・1月経常収支(季調後12月:+255億ユーロ)
・17:15 ラッカー米リッチモンド連銀総裁講演(パリ、インフレ見通し)
・21:30 米・2月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.25、1月:0.28)
・23:00 米・2月中古住宅販売件数(予想:531万戸、1月:547万戸)
・01:40 ロックハート米アトランタ連銀総裁講演(米国経済)

《MK》

 提供:フィスコ

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