【市況】前場に注目すべき3つのポイント~日銀「フィンテックセンター」設立でフィンテック関連に資金集中か
18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:日銀「フィンテックセンター」設立でフィンテック関連に資金集中か
■外資系証券の注文動向:差し引き270万株の買い越し
■前場の注目材料:フェニックスバイオ<6190>が東証ジャスダックに上場
■日銀「フィンテックセンター」設立でフィンテック関連に資金集中か
18日の日本株市場は、売りが先行する格好になろうが、底堅さは意識されそうだ。17日の米国市場は、NYダウが5日続伸となり、昨年末以来の水準を回復した。前日のFOMCの発表を受けた利上げ観測の後退が引き続き好感された。また、原油相場の上昇なども材料視されている。
一方で、米利上げペースの鈍化を背景に、為替市場ではドル安・円高が進み、一時1ドル110円台と、およそ1年4カ月ぶりの水準となった。これを受けてシカゴ日経225先物は一時16435円まで下落する場面をみせた。清算値は大阪比120円安の16700円と切り返しているが、円高による輸出企業の業績への影響等が相場全体の重しになろう。
そのため、底堅さは意識されそうだが、リバウンド狙いの買いは入りづらい需給状況になりそうだ。テクニカル面では一目均衡表の雲下限を捉えていたが、結果的には雲下限の切り下がりに沿った形での下落になりそうだ。また、価格帯別出来高では16900-17100円辺りで出来高が膨らんでいるが、再びこれを下回る格好となるため、需給懸念にもつながりやすくなる。
物色の流れとしては、原油相場の上昇を背景とした資源関連の他は、主力処については手掛けづらいため、中小型株での値幅取りに向かいやすい。本日はIPOラッシュとなり、フェニックスバイオ、アグレ都市デザイン、グローバルグループなど6社が上場する。個人主体の資金が向かいやすいが、いずれも好スタートとなるようだと、利食い資金がビットコインや自動運転車、AIといったテーマ株辺りへのシフトにつな
がるだろう。
日銀の黒田総裁は17日、「フィンテック」の発展支援のため、日銀で資金決済のシステムを担当する決済機構局内に「フィンテックセンター」を近く設立すると述べている。ビットコインなどフィンテック関連には特に資金が集中しやすいだろう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き270万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1910万株、買い2180万株、差し引き270万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
3月11日(金):1570万株の売り越し
3月14日(月):240万株の買い越し
3月15日(火):120万株の買い越し
3月16日(水):120万株の売り越し
3月17日(木):500万株の売り越し
■前場の注目材料
・NYダウ上昇(17481.49、+155.73)NY原油(40.20、+1.74)
・日銀、決済機構局に「フィンテックセンター」新設へ
・アグレ都市デザイン<3467>が新規上場
・グローバルグループ<6189>が新規上場
・フェニックスバイオ<6190>が新規上場
・イワキポンプ<6237>が新規上場
・ヒロセ通商<7185>が新規上場
・アイドママーケティングコミュニケーション<9466>が新規上場
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月28-29日分)
<海外>
・特になし
《SY》
提供:フィスコ