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【特集】きちり Research Memo(3):付加価値提案型の居酒屋チェーンは堅調に推移する見通し


■市場環境

日本フードサービス協会の調べによると、2015年の外食業界の売上高は前年比0.1%増と横ばい水準にとどまった。主要業態別で見るとファミリーレストランが3.8%増と堅調に推移した一方で、ファーストフードが2.6%減、居酒屋が7.2%減と明暗が分かれる格好となった。ファミリーレストランは需要のトレンドが低価格から付加価値志向・健康志向へ変わり、客単価が2.9%上昇したことが成長要因となった。一方、ファーストフードに関しては異物混入問題などの影響で客数が前年比5.6%減と落ち込んだことが響いた。また、居酒屋に関しては競争激化による経営状況の悪化や人手不足の影響から、店舗数が7.0%減となったことが影響している。月次の売上げ動向を見ると、2016年1月は全体で5.3%増となっており、昨年前半に低迷していたファーストフードが9.6%増と高い伸びとなっている。一方、居酒屋は店舗の減少傾向が続いており、売上高は前年割れが続いている。

2月以降に関しても全体の基調は大きく変わらず、前年比で1ケタ増の堅調推移が予想される。居酒屋業界に関しては、低価格路線で展開してきた大手チェーンの縮小が続くなかで、きちり<3082>のような付加価値提案型の居酒屋チェーンは堅調に推移し、今年も2極化傾向が続く見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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