市場ニュース

戻る
2016年03月14日16時12分

【特集】クロスマーケ Research Memo(7):M&Aによる新規連結子会社がプラス寄与し業績が急拡大


■決算動向

(1) 2015年12月期連結業績の概要

クロス・マーケティンググループ<3675>の2015年12月期業績は売上高14,859百万円(前期比82.5%増)、営業利益1,233百万円(同129.9%増)、当期純利益559百万円(同127.6%増)となり、大幅増収・営業増益を記録、売上高、各利益ともに過去最高を更新。なお、グループとして初めて売上高10,000百万円、営業利益1,000百万円を突破した。

売上高の拡大は、既存のグループ各社が堅調に推移したことに加えて、新規連結となったKadence及びR&Dの2社が寄与(売上高で5,952百万円の寄与)したことが主要因。売上拡大に伴い売上原価は8,541百万円へ増大したものの、売上総利益は利益率の高いKadenceグループが寄与したことにより6,317百万円(同105.2%増)と大幅増益を確保。結果として売上総利益率は前期の37.8%から42.5%へ上昇した。また、リサーチ事業において既存事業会社の堅調やITソリューション事業での売上総利益増加もプラス寄与した。

一方、販管費は新規連結によるのれん償却費の増加(102百万円)や既存事業会社での人員増強による人件費増加(227百万円)などにより5,085百万円(同100.0%増)へ増大したものの、増加率は国内子会社を中心に費用をコントロールした効果により売上総利益の増加率を下回った。このため、営業利益は1,233百万円と前期比696百万円増の大幅な増益となり、営業利益率は前期の6.6%から8.3%へ上昇した。

一方、会社計画(売上高14,733百万円、営業利益945百万円)対比で見ると、売上高、営業利益ともに計画を上回った。これは、リサーチ事業における売上高上振れによる粗利増(130百万円)、ITソリューション事業の上振れ(65百万円)、その他の事業(70百万円)などがプラス要因として働いた。

○リサーチ事業
売上高は12,902百万円(同93.6%増)と大幅な伸びを記録した。既存のグループ各社が堅調に推移したことに加えて、新規連結となったKadence及びR&Dの2社(5,952百万円)がプラス寄与したことが主要因。地域別に見ると、国内リサーチ事業の売上高はR&Dが寄与したことなどにより8,336百万円(同37.0%増)と拡大したほか、海外リサーチ事業は4,556百万円(同688.2%増)へ急拡大した。これは、Kadenceの新規連結が主要因。

一方、セグメント利益も2,374百万円(同77.9%増)と大幅増益を記録した。既存の国内子会社において原価管理の徹底及び人件費を中心とした費用をコントロールしたことに加えて、Kadenceの一部の会社で進行基準の適用を開始※したことがかさ上げ要因(利益で191百万円の寄与)として働いたことによる。

※具体的には、米国、インドネシア、インドで進行基準を適用した。同社は売上計上基準に検収基準を採用しているが、これらの国では検収という概念がないため入金が検収となっていた。しかし、プロジェクト完了時期と入金にタイムラグがあるため、四半期決算に影響を与える可能性があることを考慮し、計上基準を変更した。

○ITソリューション事業
売上高は1,704百万円(同24.2%増)と2ケタ増収を確保した。積極的な営業展開により既存・新規案件ともに受注や納品が順調に推移したことが要因。なお、9月に子会社化したクロス・ジェイ・テックは売上、利益ともにプラス寄与した。対照的に、セグメント利益は中期的な事業拡大のための人員増加を継続しており、人件費・採用費が増大したために、192百万円(同9.0%減)と減益を余儀なくされた。

○その他の事業
その他の事業に関しては、売上高は253百万円(同138.0%増)へ急拡大したものの、セグメント損失は56百万円と前期の53百万円の水準にとどまった。売上高の急拡大は、UNCOVER TRUTHが展開するWebマーケティング事業の主力商品である「USERDIVE」の販売が好調に推移したことが主要因。加えて、7月に設立したディーアンドエムもプラス寄与した。ただ、セグメント損失は、いずれの事業も立ち上げ期であることによるコスト負担で、前期並みの水準にとどまった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

日経平均