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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は114円前後で推移か、米早期利上げ観測後退で上げ渋る展開に


4日のドル・円は、東京市場では113円24銭から113円96銭まで上昇。欧米市場でドルは一時113円13銭まで下げた後に114円26銭まで反発し、113円77銭で取引を終えた。

本日7日のドル・円は114円前後で推移か。米早期利上げ観測は後退しており、ドルは114円台前半で上げ渋る見込み。

4日発表された2月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比+24.2万人で市場予想の同比+19.5万人程度を上回った。失業率は4.9%で1月と同水準だった。市場関係者が注目している賃金動向については、平均時給が前月比-0.1%で予想外の減少を記録した。

市場関係者の間では、2月雇用統計は1月との比較で多少改善しているとの見方が多い。米連邦準備制度理事会(FRB)による年内追加利上げ観測が広がっているが、平均時給は伸び悩んでおり、3月を含めた早い時期の利上げ予想は増えていない。

市場関係者の間からは、多くの企業は人件費の総額を抑制するため、一人あたりの賃金を引き上げることについては一段と消極的になっているとの声が聞かれている。雇用は拡大しても賃上げは難しくなるため、インフレ進行の可能性が高まるとは言い難い。次回利上げ後の雇用情勢、個人消費、物価動向はFRBの金利見通しに重大な影響を与えるものとみられる。

《SY》

 提供:フィスコ

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