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【市況】ショートポジションをニュートラルにする/ランチタイムコメント


 日経平均は小幅に反落。4.10円安の16956.06円(出来高概算13億8000万株)で前場の取引を終えている。日経平均は直近で900円を超える上昇だったほか、シカゴ先物清算値が大阪比145円安の16845円だったこともあり、利益確定の売りが先行した。ただし、寄り付き直後に16861.38円まで下げた後は底堅い値動きが続いており、前引け間際にはプラスに転じる場面もみられている。
 セクターでは鉱業、ガラス土石、石油石炭、非鉄金属、機械、証券、卸売、電気機器、金属製品などが堅調。一方で、情報通信、医薬品、陸運、不動産、水産農林、保険などが一服となっている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数では大型株指数のみが小幅に下げる半面、小型株指数の強さが目立つ。指数インパクトの大きいところでは、京セラ<6971>、日東電<6988>、アルプス電<6770>などハイテク株の一角が堅調。

 日経平均は一時プラスに転じるなど底堅い値動きが続いている。米雇用統計の上振れ期待が高まっており、利上げ見通しに影響を与える可能性はある。それでも3月の米FOMCでの市場予想は「据え置き90%」である。雇用統計の結果が好感され、一方で追加利上げ観測が強まらないようだと、NYダウは17000ドル突破から一段のリバウンドが意識される。先回り的な動きはないだろうが、ショートポジションをニュートラルにする場面において、日経平均の押し上げにつながる可能性はありそうだ。
 大引けにかけては週末要因もあって利食いが強まる可能性はある。ただし、米雇用統計の上振れ期待のほか、原油相場についても底堅さが意識されてきている。中国では全国人民代表大会(全人代)の開幕を控え、政策期待なども高まりやすいだろう。16900-17100円処は価格帯別出来高で商いの膨れている水準ではあるが、レンジ上限辺りへのトレンドが強まる展開も意識しておきたい。(村瀬 智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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