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【市況】本格的なリバウンド相場への期待高まる【クロージング】


3日の日経平均は大幅に続伸。213.61円高の16960.16円(出来高概算27億4000万株)と、今年初の3日続伸で取引を終えた。前日の大幅上昇に対する反動もあり、日経平均は小幅に反落して始まった。しかし、米株高や原油相場の上昇、為替の円安傾向などを背景に寄り付き直後に上昇に転じると、17000円に迫る場面もみられた。その後、北朝鮮のミサイル発射などが伝えられたが、ネガティブな反応は限られ、反対に円相場が1ドル114円台に乗せるなか、主力大型株を中心に強含みの展開となった。

セクターでは海運、銀行、鉱業、証券、保険、卸売などこれまで低迷していたセクターに買い戻しとみられる流れが向かった。一方で、空運、陸運、水産農林、繊維、建設などが小安い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、TDK<6762>、ソフトバンクグ<9984>、ファナック<6954>などが日経平均をけん引している。

日経平均は17000円には届かなかったものの、先高期待の強い相場展開だった。指数インパクトの大きい値がさの一角のインパクトが大きいとはいえ、これまで低迷していたセクターを中心にリバウンドをみせており、地合いは悪くないだろう。明日は週末発表の米雇用統計を控えているほか、中国では全国人民代表大会(全人代)の開幕を控えており、積極的な商いは手控えられやすいと考えられる。

ただし、楽観視は出来ないものの、原油相場は1バレル30ドル台を上回っての推移が続く中、主力株への売り圧力として警戒されている政府系ファンドによる売りが落ち着いてくるとの見方にも向かいやすい。週末の雇用統計に関して言えば、ADP雇用報告の結果を受けて上振れの可能性がある。3月のFOMCでの追加利上げはないにせよ、雇用統計の結果によっては思惑が高まりやすく、これが円安に向かわせやすい。

日経平均の価格帯別出来高では16900-17100円辺りで商いが膨らんでいることもあり、利食いのほか、戻り売りも出やすいところであろう。週末要因から模様眺めムードも強まりやすい。しかし、原油相場の底入れの流れから先高感が強まりやすいと考えられ、相対的に出遅れているセクターや銘柄への見直しの動きは期待できよう。利食いをこなしながらも底堅さが意識されてくることから、本格的なリバウンド相場への期待も高まる。

《AK》

 提供:フィスコ

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