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【通貨】欧米為替見通し:ドル売り継続で下値メドは110円、乏しい反転材料


今日の欧米外為市場では、ドル・円は売り継続となりそうだ。前日のイエレン米連
邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言が「ハト派」的だったことが嫌気さ
れ、投資家は下値を模索する展開となっているためだ。こうした状況を反転させる材
料が当たらないことから、目先の下値メドを110円としたい。


イエレン議長は10日の下院金融サービス委員会に出席し、中国経済の不透明感や株
安などに言及したほか、「米国経済はかなり回復しているが、課題は残っている」
「高齢化が労働参加率に影響」などと述べた。


これを受け、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では経済見通しは下方修正さ
れ、追加利上げは見送られるとの見方が広がり、ドル・円は113円台に突入。また、
11日の東京市場ではアジア株安でリスク回避の円買いが強まり、一時112円28銭まで
値を下げた。


FRBによる追加利上げについては見極めにくいため、今日の欧州市場でも引き続き
ドルは売られる見通し。また、欧米の株式先物は軟調地合いとなっていることから、
リスク回避的な円買いが主導する展開となりそうだ。このため、下値メドは、「ハロ
ウィーン緩和」が実施された2014年10月31日に付けた110円となろう。一方、値ごろ
感によるドルの押し目買いが入れば極端な売りを弱められるかもしれない。

【今日の欧米市場の予定】

・20:00 南ア・12月製造業生産(前月比予想:+0.1%、11月:-1.2%)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:28.0万件、前回:28.5万件)
・23:00 ユーロ圏財務相会合(ブリュッセル)
・24:00 イエレン米FRB議長が証言(上院銀行委)
・24:00 ルー米財務長官が2017年度予算について証言(下院歳入委)
・03:00 米財務省30年債入札(150億ドル)

《MK》

 提供:フィスコ

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