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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は115円前後で推移か、アジア市場では日本株の動向が手掛かり材料に


9日のドル・円は、東京市場では株安を嫌って115円85銭から114円21銭まで下落。欧米市場でドルは115円54銭まで戻したが、原油安を意識して一時114円32銭まで下げており、115円14銭で取引を終えた。

本日10日のドル・円は115円前後で推移か。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言内容を見極める展開となるが、アジア市場では日本株の動向が主な手掛かり材料となりそうだ。株安が一服した場合、ドルは115円近辺で下げ渋る可能性がある。

10日(日本時間11日午前0時開始予定)に行われるイエレンFRB議長の議会証言では、インフレ見通しや利上げペースについての見解に対する関心が高いようだ。参考となる1月27日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明では「エネルギーや輸入価格の下落による一時的な影響が消え、労働市場がさらに力強さを増せば、中期的にインフレ率が2%に向かって上昇すると予想される」との見解が示されていた。

イエレンFRB議長が今回の議会証言で、インフレ見通しや労働市場について1月のFOMC声明と同様の見解を示した場合、年内複数回の利上げは可能との思惑が台頭し、ドルを買い戻す動きが広がっても不思議ではない。

ただし、一部の市場関係者は「イエレンFRB議長は金利見通しについて明確な発言は避けるのではないか」と予想している。イエレンFRB議長が「政策金利の道筋は今後入手する経済指標の内容次第である」と強調すれば、利上げペースについて市場が予断を持つことは難しくなり、急激な相場変動は避けられるかもしれない。

《SY》

 提供:フィスコ

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