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【通貨】ユーロ週間見通し:もみあいか、米利上げペースを見極める展開


■上昇、米3月利上げ観測後退で買い強まる

先週のユーロ・ドルは上昇。米国の利上げペース鈍化の思惑が広がり、3月利上げ観測が大幅に後退したことから、ユーロ買い・米ドル売りが活発となった。ただ、1月米雇用統計で平均時給が予想を上回る伸びを記録したことを意識してユーロ買い・米ドル売りは一服した。取引レンジは1.0815ドル-1.1246ドル。

■米利上げペース鈍化観測で底堅い動きを続けるか

今週のユーロ・ドルは底堅い展開か。今年4回の米利上げは難しいとの見方が広がっており、米国とユーロ圏の金利差拡大への思惑は後退しており、ユーロに消極的な買いが入りやすい見通し。ただし、12日発表の10-12月期ユーロ圏域内総生産(GDP)が低調なら、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和への期待が強まり、ユーロは上げ渋る可能性がある。

予想レンジ:1.1000ドル-1.1300ドル

■対円レートは弱含み、円高・米ドル安の影響受ける

先週のユーロは対円で弱含み。日本銀行によるマイナス金利導入を意識したリスク選好的な円売り・ユーロ買いは一巡。ユーロ圏の金利先安観は消えていないこともユーロの上昇を抑えた。一部ではアジア、欧米諸国の株価下落を意識したユーロ売り・円買いも観測された。取引レンジは130円60銭-132円03銭。

■もみあいか、米利上げペースを見極める展開

今週のユーロ・円はもみあいか。米利上げペース鈍化の思惑が広がっており、イエレンFRB議長の議会証言内容が注目されそうだ。3月利上げの可能性に含みをもたせる内容ならば、ユーロ売り・米ドル買いが活発となり、ドル・円相場が円安方向に振れてもユーロの対円レートはやや上げ渋る可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・12日:12月ユーロ圏鉱工業生産(前月比予想:+0.3%)
・12日:10-12月期域内総生産(前年比予想:+1.5%)

予想レンジ:129円00銭-132円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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