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【経済】香港不動産市場の低迷が深刻、今年は10%以上下落の予想も


香港の不動産市場の低迷が深刻化している。最近統計によると、1月の不動産成約件数は3500件まで落ち込み、1991年1月以来の最低水準を記録したという。一部機関投資家は、2016年、17年の香港不動産価格の下落率について、それぞれ10%、27%下落すると予測している。

また、不動産価格の急落が金融業界に深刻な影響をもたらすため、銀行の不良債権の増加懸念や株式市場の一段下落など悲観的な見方も優勢になっている。

一方、香港の1人当たりの住居面積は16平方メートル(平米)にとどまり、アジアで最低となっている。また、住宅価格の中央値が香港住民年収の中央値の19倍となり、世界的に高いレベルだと警告された。そのため、香港政府も安易な不動産支援策を打ち出せないと指摘されている。

専門家は、1997-98年のアジア金融危機と同様な状況が発生すれば、向こう数年の香港不動産が下落し続ける可能性が高いとの見方を示した。なお、香港の不動産価格はアジア金融危機の発生と同時に、1997年から下落し始め、底を打ったのは2003年となった。

《ZN》

 提供:フィスコ

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