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【市況】マイナス金利の効果と副作用を整理する必要も目先リバウンド【クロージング】


29日の日経平均は大幅に反発。476.85円高の17518.30円(出来高概算41億2000万株)で取引を終えた。28日の米国市場が原油相場の上昇や主要企業の決算を好感した流れを受けて、日経平均は反発して始まった。その後は日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとの模様眺めムードから、17000円を挟んでのこう着が続いた。決算発表が本格化する中、日経平均へのインパクトの大きいファナック<6954>の急落が重石となった。

しかし、日銀が昼過ぎに、金融政策決定会合でマイナス金利導入を決定したと発表。これを受けて一時17600円台まで急伸したが、その後16700円台まで急落と値動きの荒い展開に。ただし、大引けにかけては再び買い直されており、結局日経平均株価は17500円を回復して取引を終えた。

セクターではマイナス金利導入を受けて、不動産が9%超の上昇。証券、鉱業、その他金融、建設、食料品、ゴム製品、その他金融、輸送用機器、倉庫運輸が大きく上昇。一方で、銀行については収益を圧迫するとの見方から、唯一マイナスとなった。

日経平均は荒い値動きとなったが、売り一巡後に改めて買い直されていた。価格帯別日経平均では、商いが膨れていた17000-17300円水準を明確に突破したことから、トレンドが強まりやすくなる。ただし、マイナス金利の効果と、副作用を整理する必要があるため、今後は市場の反応を見極めながらとなりそうだ。

もっとも、原油相場に底入れ感が出てきていることもあり、目先はリバウンドを意識した相場展開が期待されそうだ。

《AK》

 提供:フィスコ

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