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【通貨】欧米為替見通し:ユーロは底堅い展開か、一段の緩和に消極的なECB理事会受けリスクオフ


今日の欧米外為市場では、ユーロ・ドルは底堅い展開となりそうだ。年初からの市場の混乱を受け、欧州中央銀行(ECB)理事会による一段の緩和に期待感は根強いが、今晩開催の理事会では改めて緩和に消極的なスタンスを示す公算。このため、リスクオフのユーロ買い・ドル売りが強まると予想する。

足元では、米原油先物ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が前日の取引で2003年9月以来、12年4カ月ぶりの安値水準となるなど、年初から原油の売りが強まっている。加えて、中国経済の先行き不透明感も広がっているため、今晩開催のECB理事会への一段の金融緩和に期待感が残る。ECBは昨年12月3日の理事会で、市場からは思い切った緩和が期待されたものの、中銀預金金利の引き下げと資産買い入れプログラムの6カ月延長などにとどまり、市場の失望を誘った。

それでも、この会合の後は複数のメンバーから緩和策の拡大に否定的な発言が相次いでいる。また、年初から市場の混乱が続いているとはいえ、ECB理事会は昨年12月の決定からわずか1カ月半で方針を大きく転換するとは想定しにくく、今晩は改めて一段の緩和に消極的なスタンスの維持を示すと予想する。この場合、市場ではリスクオフムードが強まり、さらにユーロ買い・ドル売りに振れるだろう。ただ、1.0900ドル台半ば以上になると利益確定売りが強まるため、上値メドは15日に付けた1.0985ドルとしておきたい。

【今日の欧米市場の予定】

・21:45 欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表(0.05%に据え置き予想)
・22:30 ドラギECB総裁会見
・22:30 米・1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:-5.9、12月:-10.2)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:27.8万件、前回:28.4万件)

《SY》

 提供:フィスコ

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