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【特集】ステップ Research Memo(7):自社不動産によるスクール展開が特長、自己資本比率は83.2%と極めて良好


■決算動向

(2)財務状況

ステップ<9795>の2015年9月末の財務状況を見ると、総資産残高は前期末比1,220百万円増加の18,535百万円となった。主な増減要因としては、流動資産では現預金が573百万円増加し、固定資産ではスクール移転用土地の取得で433百万円、建物や建設仮勘定などで179百万円増加した。

一方、負債は前期末比130百万円増加の3,113百万円となった。有利子負債が98百万円増加したことが主因となっている。また、純資産は当期純利益の計上で1,487百万円増、配当金支払いによって400百万円減となり、合計で前期末比1,090百万円増加の15,421百万円となった。

主要経営指標を見ると、安全性を示す自己資本比率は純資産の増加に伴い83.2%と前期末比0.4ポイント上昇した。有利子負債比率も10.6%と水準は低く、財務の安全性は高いと判断される。また、収益性に関してもROEで10%程度、営業利益率で24%前後を維持しており、安定した高収益体質を維持していると言える。なお、同社の財務状況を見ると固定資産の比率が高くなっているが、これは同社がスクールを展開していく際に、土地の取得から自社ビルまで建設する物件が多いことが要因となっている。賃貸物件での教室運営だと、ビルの建替えなどによってスクールを移転せざるを得ないリスクを抱えることになる。地域に根差した教育サービスを長期的に展開していくうえでは、自社不動産にて運営したほうが安定した経営を進めていくことができると考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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