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【市況】6日の香港市場概況:ハンセン指数1.0%安と3日続落、中国景気の先行き不安強まる


6日の香港市場は値下り。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比207.91ポイント(0.98%)安の20980.81ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が85.22ポイント(0.92%)安の9137.79ポイントとそろって3日続落した。ハンセンは約3カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は751億7500万香港ドル(5日の売買代金は724億3500万香港ドル)。

前日までの軟調地合いを継ぐ。官民の12月・中国製造業PMIがそろって下振れるなか、中国景気の先行き不安が強まっている。中国人民銀行(中央銀行)が6日、人民元の対ドル基準値を7日連続で元安方向に設定したことも重しだ。取引時間中に公表された12月の財新・中国サービス業PMIは50.2。

前月(51.2)から大きく低下した。本土株高を支えに下げ幅を縮小する場面がみられたものの、指標発表後に売りの勢いが一段と強まっている。北朝鮮で大きな地震が発生するなか、同国が核実験を実施したとみられることも、投資家心理を冷え込ませた(北朝鮮は日本時間12時30分ごろ、水爆実験に成功したと主張)。

ハンセン指数の構成銘柄では、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が5.0%安、香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)が4.4%安、香港大手商社の利豊(494/HK)が3.2%安、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(992/HK)が3.1%安と下げが目立った。

時価総額上位の金融株や、石油株もさえない。新世界発展は6日、中国部門の新世界中国地産(917/HK)を非公開化すると発表。TOB価格は1株当たり7.80香港ドルで、取引停止前の終値(6.21香港ドル)に対して25.6%のプレミアム水準に設定された。TOB価格に鞘寄せする形で、新世界中国地産株は20.6%高の7.49香港ドルと急騰している。

一方、石炭株や鉄鋼株は軒並み急伸。エン州煤業1171/HK)が6.7%高、中国中煤能源(1898/HK)が6.6%高、中国神華能源(1088/HK)が4.2%高、鞍鋼(347/HK)が7.5%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が5.0%高と買い進まれた。李克強首相が4~5日の日程で山西省を訪問し、同省の基幹産業である石炭・鉄鋼業界の現状を視察。石炭・鉄鋼の過剰生産是正に決意を示したことが刺激材料となった。

【亜州IR】

《SY》

 提供:フィスコ

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