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【通貨】為替週間見通し:ドル・円はじり高で推移か、FOMC会合を控えて米経済指標を最終点検へ


■12月利上げ開始は決定的との見方でドル買い継続

先週のドル・円はやや強含み。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言で「労働市場の改善は、インフレへの自信を高めた」、「経済はFRBの雇用やインフレの目標に近づいた」との見解が表明されたことや、4日発表された11月米雇用統計は市場予想をやや上回る内容だったことから、12月の利上げ開始は決定的との見方が広がり、ドルは底堅い動きを見せた。

欧州中央銀行(ECB)は3日の理事会で追加緩和を決定したが、内容的に不十分との見方が広がりユーロは急騰した。この影響でドルは一時122円30銭まで売られる場面があったが、4日に発表された11月の米雇用統計は市場予想をやや上回る内容だったことから、ドルは123円38銭まで反発し、123円10銭台でこの週の取引を終えた。取引レンジは122円30銭-123円67銭。

■ドル・円はじり高で推移か、FOMC会合を控えて米経済指標を最終点検へ

今週のドル・円はじり高で推移する可能性がある。15-16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、米経済指標を最終点検する展開となりそうだ。発表予定の経済指標内容がおおむね良好ならば、利上げ開始を見込んでドルはゆるやかに上昇する見込み。
ただし、利上げペースについてイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は「経済指標次第」との見解を表明している。市場参加者の間では、個人消費や物価関連の経済指標は利上げペースを左右するとの見方が多いことから、これらの指標が予想を上回った場合、ドル買いが強まる可能性がある。

予想レンジ:121円00銭-124円00銭

【11月米小売売上高】(11日発表予定)
11月米小売売上高(前月比)は前月比+0.3%と予想されている。10月実績は同比+0.1%だった。11月の小売売上高が予想を上回った場合、個人消費は堅調との思惑が広がり、利上げペースはやや速まる可能性が浮上する。

《FA》

 提供:フィスコ

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