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【市況】中信証券が4.3%安、証監会の調査を不安視


27日の香港マーケットでは、中国ブローカー大手の中信証券(6030/HK)が急落。前日比4.28%安の17.88香港ドルで前場の取引を終了した。

当局の調査が懸念される。同社と国信証券(002736/SZ)は26日引け後、中国証券監督管理委員会(証監会)から調査を実施するとの通知を受けたとそれぞれ報告した。「証券会社監督管理条例」違反が疑われているという。ただ、両社ともに「会社の経営は正常」と強調した。

中信証券をめぐっては今年9月、程博明・総経理など複数の幹部が公安当局の取り調べを受けていることが明らかとなった。程氏らはインサイダー取引に関与した疑いがもたれている。一方の国信証券については、陳鴻橋・総裁が先月、自宅で自殺するという事件が起きた。自殺の動機は不明だが、「紀律違反」で調査中の張育軍氏(元証監会・主席補佐)との関係がうわさされている。陳総裁はかつて深セン証券取引所の副総経理を務めた経歴があり、その際の証取トップ(総経理)が張氏だった。

証監会はこれ以前にも証券会社に対する立ち入り調査を実施。今年1月には、中信証券など大手ブローカー3社に対し、規律違反があったとして信用取引口座の新規開設を3カ月間停止する罰則を適用している。国信証券も譴責処分を受けていた。

この日のマーケットでは、他の証券株も軒並み急落。華泰証券(HTSC:6886/HK)が6.1%安、広発証券(1776/HK)が5.5%安で前場を終えている。海通証券(6837/HK)は前場途中で売買を一時停止。停止前は前日比3.8%安で推移していた。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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