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【市況】トレンド追随による短期的な値幅取りが中心に/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に反発。312.76円高の19706.45円(出来高概算10億7000万株)で前場の取引を終えた。パリ同時多発テロの影響が警戒されていた週明けの欧米市場は、売りが先行するものの、その後は買い戻しと見られる流れとなった。NYダウは連日200ドルを超える下げの反動もあり、大幅に反発。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円高の19685円となり、これにさや寄せする格好から、幅広い銘柄に買いが先行した。
 寄付き直後に19700円を回復した日経平均は、その後寄付き水準まで上げ幅を縮める局面もみられたが、前引けにかけて再び上げ幅を拡大させている。セクターでは33業種全てが上昇しており、鉄鋼の上昇率が3%を超えているほか、鉱業、石油石炭、非鉄金属、精密機器、機械、水産農林が2%を超える上昇。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1500を超えており、全体の8割を占めている。

 日経平均は5日線を上回って始まると、その後は同線を支持線として直近高値水準を捉えてきている。テクニカル面ではMACDは前日に陰転シグナルを発生させていたが、再びシグナルを上回ってきており、ダマシとなる可能性。また、パラボリックについても、前日に陰転シグナルを発生させているが、これがダマシになる可能性がある。
 先物主導によるインデックスに絡んだ商いによる影響もあると考えられるほか、依然としてテロへの不安感から積極的には手掛けづらい状況にもある。そのため、指値は膨らみづらく、インデックス売買の影響で値動きが荒くなる傾向もあるだろう。日銀の追加緩和への思惑から下値は堅いだろうが、トレンド追随による短期的な値幅取りが中心になりやすい。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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