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【通貨】ユーロ週間見通し:日銀追加緩和見送りの場合、対円レートは伸び悩む可能性


■反発、米長期金利の低下を意識して買い優勢となる

先週のユーロ・ドルは反発。米12月利上げ観測の高まりでユーロは一時1.07ドルを下回った。しかしながら、週後半は米長期金利の低下を意識したユーロ買い・米ドル売りが優勢となり、ユーロは一時1.08ドル台前半まで戻した。取引レンジは1.0675ドル-1.0830ドル。

■もみあいか、欧米金利差拡大が再び意識される展開も

今週のユーロ・ドルはもみあいか。欧米の金利差拡大への思惑は後退していないため、ユーロは下値水準を模索する展開となりそうだ。パリ市内で起きた爆弾テロもユーロ売りにつながる可能性がある。ただし、投機筋などのユーロ売りポジションは相当積み上がっているとの見方が出ており、新たな売り材料が提供されない場合、ユーロ大幅安の相場展開にはなりにくいとみられる。

予想レンジ:1.0600ドル-1.0900ドル

■対円レートは弱含み、ユーロ安・米ドル高の影響受ける

先週のユーロは対円でやや弱含み。欧州中央銀行(ECB)による12月追加緩和観測は後退していないことから、リスク選好的なユーロ買いは縮小した。また、欧米株安を意識したドル売り・円買いがやや優勢となり、この影響でユーロの対円レートは小幅安となった。取引レンジは131円48銭-133円19銭。

■日銀追加緩和見送りの場合、対円レートは伸び悩む可能性

今週のユーロ・円はもみあいか。米12月利上げ期待やパリ市内での爆弾テロを意識してユーロ売り・米ドル買いが再び強まる可能性がある。この場合、米ドル・円相場は円安方向に振れる可能性があるが、日本銀行が金融政策の現状維持を決めた場合、ユーロ売り・円買いが一時強まり、ユーロの対円レートはやや伸び悩む可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・19日:9月経常収支(8月+137億ユーロ)

予想レンジ:130円00銭-134円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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