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【市況】日経平均の下落ほどセンチメントは悪くない/ランチタイムコメント


 日経平均は下落。174.75円安の19523.02円(出来高概算11億5000万株)で前場の取引を終えた。12日の米国市場では、NYダウが250ドル超の下げとなり、この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比230円安の19450円となるなか、これにさや寄せする格好からのギャップ・ダウンとなった。本日はオプションSQとなり、SQ値概算は19496.87円に。
 売り一巡後は下げ渋りをみせていたが、SQ値を下回った辺りから利食いの流れが強まり、一時19388.91円と19400円を割り込む局面をみせている。ただし、9日に空けているマド(19294-19389円)上限レベルでの底堅さがみられており、前引けにかけては19500円を回復している。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは、食料品、水産農林、その他製品がしっかり。一方で、電力ガス、鉱業、倉庫運輸、海運、証券、石油石炭、機械、情報通信などが弱い。

 売り一巡後は下げ幅を縮めてくる相場展開が意識されていたが、予想外の19400円割れとなった。ソフトバンクグ<9984>、トヨタ自<7203>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>など、指数インパクトの大きい銘柄が日経平均の重石に。ただし、日本郵政<6178>、AppBank<6177>、コロプラ<3668>、ゼロ<9028>、モリテックス<7714>、グリムス<3150>などが強い値動きをみせており、センチメントは日経平均の下落ほど悪くなさそうである。
 後場は週末要因と、米小売売上高を見極めたいとする模様眺めムードもあり、こう着感が強まりやすい。また、メガバンクの決算を控えていることも、手掛けづらくさせよう。一方で、三菱UFJ<8306>は下落幅を縮めており、決算を前にショートカバーなども意識されやすいだろう。日経平均はSQ値を上回っての推移がキープできれば、インデックスに絡んだ資金流入も意識されそうだ。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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