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【通貨】欧米為替見通し:日銀総裁の緩和に前向きな発言で円買い手控え


今日の海外市場では、ドル買い基調となりそうだ。日銀が今日の金融政策決定会合で追加金融緩和を先送りしたことについては短期的に円買いの材料にされても、最終的には先高感のあるドル買いに収れんされていくと予想する。

日銀は金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決めた。日銀が午後発表した展望リポートは、2015年度成長率見通しは前年比+1.2%(従来+1.7%)、2016年度は+1.4%(同+1.5%)と従来の見通しを下方修正する内容だった。また、日銀が目標としている消費者物価2%程度に達するのは、2016年度後半頃になるとし、従来の2016年度前半頃から達成時期を先送りした。

ただ、黒田東彦総裁は15時半に記者会見し、「物価の基調は着実に上昇している」と従来通りの強気な姿勢を示す一方、「緩和手段に限界があるとはまったく思っていない」とも述べ、追加金融緩和に消極的でない姿勢を示した。この発言は、市場には今後の緩和実施を示唆したと受け止められる可能性があり、円売り圧力になるとみる。


【今日の欧米市場の予定】

・19:00 ユーロ圏・10月消費者物価指数速報値(前年比予想:0.0%、9月:-0.1%)
・19:00 ユーロ圏・9月失業率(予想:11.0%、8月:11.0%)
・21:00 南ア・9月貿易収支(予想:-49億ランド、8月:-99億ランド)
・21:30 米・7-9月期雇用コスト指数(前期比予想:+0.6%)
・21:30 米・9月個人所得(前月比予想:+0.2%、8月:+0.3%)
・21:30 米・9月個人消費支出(前月比予想:+0.2%、8月:+0.4%)
・21:30 米・9月PCE価格コア指数(前年比予想:+1.4%、8月:+1.3%)
・22:45 米・10月シカゴ購買部協会景気指数(予想:49.4、9月:48.7)
・23:00 米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値(予想:92.5、速報値92.1)
・23:00 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が討論会参加
・24:25 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁講演(連邦準備機構ついて)

《SY》

 提供:フィスコ

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