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2015年10月19日16時39分

【特集】シンワアート Research Memo(3):オークションの実績と富裕層ネットワークに強み


■企業特長

シンワアートオークション<2437>の主力事業である美術品オークションは、安定的な価値付けが必要であり、最近普及しているネットオークションとは一線を画している。したがって、取扱商品に対する専門性の高さや実績に裏打ちされた信頼性のほか、オークション開催に関わるノウハウ(作品の預かりから、鑑定、査定、カタログ作製、下見会、オークション会場運営、作品の発送等の業務プロセス)などが参入障壁となっている。特に、同社が業界のリーディングカンパニーとしての地位を確保することが可能であったのは、(1)近代美術を得意分野として実績を積み上げてきたこと、(2)富裕層マーケティングの積み重ねにより人的ネットワークを構築してきたことが挙げられる。

(1)近代美術オークションにおける実績の高さ

同社が得意とする近代美術は、高い専門性が要求される分野であり、高価格帯になればなるほど、取引の安全性に対する要求水準は高くなる。同社は、創業以来、近代美術の分野での実績を積み上げており、その豊富な実績に裏打ちされた専門性や信用力、ブランド力の高さが、出品者及び参加者双方に同社を利用する動機づけとして働いていると考えられる。出品者は多数の参加者により客観性のある合理的な価格をつけてくれるところに、参加者は優れた作品が数多く出品されるところに集まるため、相互作用による正の循環が働く構造となっているところも同社にとってアドバンテージと言える。特に、高額のものを売ってきた実績は、優れた出品物を確保するうえで他社との大きな差別化要因となっている。

(2)富裕層マーケティングによる人的ネットワーク

同社の強みとして、約25年間にわたって積み重ねてきた富裕層マーケティングによる人的ネットワークも挙げられる。外資系金融機関にて欧州での勤務経験がある倉田社長は、人と人とのつながりを密にしながら顧客の資産を管理するプライベートバンクのイメージで富裕層マーケティングを展開してきた。同社がこれまで積み上げてきた人的ネットワークは、これからのオークション事業の基盤を支えるとともに、あらたな富裕層ビジネスへの展開にも活用できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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