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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~中小型株の短期値幅取りと中国関連への見直しに期待


19日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・中小型株の短期値幅取りと中国関連への見直しに期待
・ドル・円は119円52銭付近、中国GDP上振れ受けドル急反発
・新型ゲーム機「NX」のソフトウエア開発キットの配布で任天堂<7974>上昇


■中小型株の短期値幅取りと中国関連への見直しに期待

日経平均は反落。101.44円安の18190.36円(出来高概算9億7000万株)で前場の取引を終えている。16日の米国市場は上昇し、シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円高の18365円だったが、これにさや寄せ出来ず。海外勢のフローが少ないほか、本格化する決算を前に利益確定の流れが優勢。また、中国7-9月GDPなどの発表を控えており、これを見極めたいとするムードが強まった。

中国7-9月GDPの発表が近づく局面において、警戒感から一時18078.43円と18100円を割り込む局面もみられた。しかし、7-9月GDPが6.9%増と市場予想(6.8%増)を僅かに上回ったことから、その後は下げ幅を縮めてきている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターではその他製品、建設、水産農林、医薬品、小売が小じっかり。半面、ゴム製品、非鉄金属、鉄鋼、鉱業、不動産などが冴えない。

中国の7-9月GDPへの警戒感が想定以上に強かったことから、意外感のある調整をみせている。ただし、僅かに予想を上回ったほか、その後発表された小売売上高は10.9%増と、こちらも市場予想(10.8%増)を上回っていた。

一先ず中国7-9月GDPの発表が通過したことで、東京市場も落ち着きをみせてくると考えられる。一時18100円を割り込む局面もみられたが、25日線が支持線として機能しているほか、その後は5日線を上回っての推移をみせている。これまでのもち合いレンジを上放れることは考えづらいものの、レンジ内での推移がつづきそうだ。

規模別指数では小型株指数のみがプラス圏で推移している。そのため、引き続き中小型株への短期的な値幅取り狙いの動きが意識される。そのほか、中国市場の落ち着きがみられてくるようだと、鉄鋼、鉱業、卸売、機械、輸送用機器といった関連セクターへの見直しも意識されそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は119円52銭付近、中国GDP上振れ受けドル急反発

ドル・円は119円52銭付近で推移。中国の7-9月期国内総生産(GDP)の予想上振れを受けた値動き。

ドル・円は119円50銭で寄り付いた後、日経平均株価の下落に連動。国内勢の売りが強まり、一時119円14銭まで値を下げた。しかし、11時に発表された中国の7-9月期国内総生産が市場予想をやや上回る前年比+6.9%、前期比+1.8%となったことが好感され、ドルは一時119円61銭まで買われた。

中国のGDPを受け、株安を意識したリスク回避的な円買いは縮小。ただ、ランチタイムの日経平均先物は、前週末終値付近でもみあい、プラス圏に切り返していないことから、ドル・円は午後の取引では119円半ばで推移すると予想する。

12時32分時点のドル・円は119円52銭、ユーロ・円は135円74銭、ポンド・円は184円55銭、豪ドル・円は86円96銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・日曹達<4041>、花王<4452>、資生堂<4911>が日経平均を値上がり寄与上位
・マンション傾斜問題の三住建設<1821>、旭化成<3407>は8%超の大幅安
・新型ゲーム機「NX」のソフトウエア開発キットの配布で任天堂<7974>上昇


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00 日銀地域経済報告(さくらレポート)

<海外>
・特になし

《FA》

 提供:フィスコ

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