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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~材料系の中小型株などでの短期的な値幅取り狙い


14日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・材料系の中小型株などでの短期的な値幅取り狙い
・ドル・円は119円66銭付近、米ダウ先物の下げ幅縮小でドル下げ渋り
・Fリテ<9983>、東宝<9602>、三菱倉<9301>が日経平均値上がり寄与度上位


■材料系の中小型株などでの短期的な値幅取り狙い

日経平均は大幅に続落。363.24円安の17871.50円(出来高概算12億8000万株)で前場の取引を終えた。米株安の流れからシカゴ先物清算値(18095円)にさや寄せする格好から続落で始まった。その後は心理的な支持線となる25日線や節目の18000円処での底堅さが意識されていたが、これをあっさり割り込むと、その後も断続的な売りに押される格好となっている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1700を超えており、全体の8割を超えている。セクターでは、水産農林が辛うじてプラスをキープした他は32業種が下落となり、鉱業の下落率は4%を超えている。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、KDDI<9433>、京セラ<6971>、ダイキン<6367>、日東電<6988>、ホンダ<7267>、TDK<6762>などが重石に。

日経平均は25日線辺りでの踏ん張りに期待していたが、あっさりこれを割り込んでしまっている。直近のリバウンドに対する調整の範囲内ではあるが、センチメント悪化によって押し目買いは入りづらいだろう。10月5日の上昇局面で17775-17869円辺りにマドが空いているが、マド上限レベルまでの調整は完了している。マド埋めを意識してもあと100円程度であり、この辺りからの下げ渋りに期待したいところ。

物色としては、JPモルガン・チェース、インテル、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどが時間外で弱い動きをみせていることから、今晩の米国市場への警戒もあって主力処は手掛けづらい。材料系の中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は119円66銭付近、米ダウ先物の下げ幅縮小でドル下げ渋り

ドル・円は119円66銭付近で推移。日経平均株価のマイナス圏推移が嫌気されたが、その後米ダウ先物が時間外取引で下げ幅を縮小したことからドル売りは一服。

ドル・円は前日海外市場で119円90銭まで上昇したが、その後はじり安。東京市場では朝方119円81銭をつけた後、日経平均の下落を受けドル売りが強まり、一時119円48銭まで値を下げた。日経平均の下げ幅縮小でも、中国株安に対する警戒感は低下しなかった。

ランチタイムの日経平均先物は、引き続き弱含みとなっているが、ダウ先物が下げ幅を縮小。ドル・円はこれに反応し、119円70銭台に値を戻した。午後の取引では、上海総合指数や米ダウの切り返しがみられれば、ドル・円は120円回復の可能性があろう。

12時31分時点のドル・円は119円66銭、ユーロ・円は136円29銭、ポンド・円は182円95銭、豪ドル・円は86円59銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Fリテ<9983>、東宝<9602>、三菱倉<9301>が日経平均の値上がり寄与度上位
・直近下落が続いていたFリテ<9983>は反発
・水産・農林セクターのみプラス圏


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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