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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~雇用統計への警戒感は限られ、日銀の緩和期待が先高感に


2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・雇用統計への警戒感は限られ、日銀の緩和期待が先高感に
・ドル・円は119円98銭付近、日経平均の反転で円売り
・TPP関連の報道で日ハム<2282>が朝方急伸


■雇用統計への警戒感は限られ、日銀の緩和期待が先高感に

日経平均は小幅に続伸。3.56円高の17725.98円(出来高概算10億株)で前場の取引を終えた。1日の米国市場が雇用統計の発表を前にまちまちの動きとなるなか、東京市場は直近の上昇に対する利益確定の動きが先行した。これにより、寄り付き直後には17537.85円まで下げる局面をみせている。ただし、日銀の追加緩和期待は強く、その後は17600-17650円辺りでのもち合いが続くなか、前引けにかけてリバウンド基調が強まっている。

セクターではゴム製品、海運、空運、化学、輸送用機器、小売、金属製品、その他金融などがしっかり。一方で、医薬品、水産農林、不動産、倉庫運輸、情報通信、電力ガスなどが冴えない。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が僅かに過半数を占めている。

日経平均は利食いが先行したものの、5日線を支持線とした底堅い値動きをみせている。ボリンジャーバンドでは-1σと中心値(25日)とのレンジ内で推移しており、方向性としては中心値を意識したスタンスになろう。

米国の雇用統計を控えているため大きなトレンドは出難い状況である。ただし、米国の12月利上げがコンセンサスとなるなか、雇用統計への警戒感はそれ程強くないだろう。また、国内では日銀の追加緩和期待から下を売り込む流れにはなりづらく、売られ過ぎているセクターや銘柄へのリバウンドを意識した押し目拾いの動きが続きそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は119円98銭付近、日経平均の反転で円売り

ドル・円は119円98銭付近で推移。日経平均株価の反転を意識した円売りが強まった。

今日の東京市場でドル・円は119円78銭をつけた後、日経平均株価の下げ幅縮小に連動してドル買い・円売りの方向となった。日経平均がプラス圏に切り返すとドル買いが強まり、一時120円05銭まで値を戻した。

今晩発表される米9月雇用統計の改善が期待されており、年内利上げの可能性が高まることでリスク選好的なドル買いも散見されている。

ランチタイムの日経平均先物が、小幅ながらプラス圏で推移していることから、午後の取引はドル・円は120円付近での推移を予想する。ただ、日経平均が失速した場合には、ドルは値を下げる可能性があろう。

12時29分時点のドル・円は119円98銭、ユーロ・円は134円17銭、ポンド・円は181円72銭、豪ドル・円は84円24銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・日東電<6988>、ダイキン<6367>、アルプス<6770>が日経平均値上がり寄与度上位
・Uアローズ<7606>、航空電子<6807>が格上げ受け上昇
・TPP関連の報道で日ハム<2282>が朝方急伸


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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