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2015年10月01日16時18分

【特集】全国保証 Research Memo(10):中期の利益計画を増額修正、提携金融機関720を想定


■中期経営計画

全国保証<7164>は、2017年3月期を最終年度とする中期経営計画を進めているが、計画公表時点(2014年3月)と比べて、与信関連費用が低位に推移する見通しとなったことから、当初の利益計画を増額修正した。また、保証債務残高や営業収益についても、計画を上回った2015年3月期実績を起点として、全体的な水準を引き上げた。ただ、基本方針及び各施策の内容に変更はなく、2017年3月期には保証債務残高10兆円の突破を目指している。

修正後の2017年3月期の計画として、営業収益が32,680百万円(修正幅+180百万円)、営業利益が23,170百万円(修正幅+5,370百万円)と見込んでおり、2015年3月期を基準とした年平均成長率は、営業収益が5.2%、営業利益が1.7%となっている。同社の業績の伸びをけん引するのは、引き続き住宅ローン向けの保証業務であり、提携金融機関数は720機関を想定している。また、与信関連費用の前提となるデフォルト率は0.15%(2015年3月期実績は0.14%)と置いているもようである。

なお、基本方針及び施策については以下のとおりである。
(1)事業規模の拡大
1)住宅ローン保証事業(コア事業)の拡大
2)収益性の向上(実行率向上、業務効率化)
3)新たな収益源の模索
4)カードローン保証事業の定着
(2)リスク管理制度の高度化
1)統合リスク管理制度を活用した最大利益の追求
2)収益性を加味したリスクテイクの実施
(3)企業価値の向上
1)強固な財務基盤の構築
2)活力ある企業風土の醸成(人事制度等の改善等)
3)内部統制システムの機能強化・充実

弊社では、未開拓先が残る銀行業態を中心に提携金融機関を増やすことで、住宅ローン向けの保証債務残高を伸ばす余地が大きいことに加えて、与信関連費用についても、計画の前提となっているデフォルト率の設定にも合理性があることから、中期経営計画の達成は十分に可能であるとみている。

また、前期における三菱東京UFJ銀行との提携開始にみられるように、大手地銀やメガバンク等との新規提携や取引の深耕が進むことで、保証債務残高の拡大に拍車がかかる可能性もある。加えて、新たな収益源として注力している中古・リフォームローンの強化やカードローン保証業務への参入にも注目している。特に中古・リフォームローンについては、不動産業者からの審査申込みを受け付け、顧客に同社提携の金融機関を選んでもらうスキームを構築しており、送客される金融機関側のメリットからすれば、提携先を増やす武器としても期待ができる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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