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【市況】電子部品株下げがセンチメントを悪化させる/ランチタイムコメント


 日経平均は小幅に下落。11.04円安の17560.79円(出来高概算12億6000万株)で前場の取引を終えた。イエレンFRB議長講演では、年内の利上げが適切との考えを改めて示したことで、不透明感が和らいだ。また、安倍首相は「新しい三本の矢を放つ」とし、強い経済、子育て支援、社会保障改革を軸に経済再生を実現する考えを強調。その他、権利落ち分の再投資といった動きなどの需給面での安心感につながるなか、日経平均は前日の大幅な下げの反動もあり、反発して始まった。
 17600円回復して始まると、その後も上げ幅を広げており、一時17800円に乗せる局面もみられた。しかし、上海が下落して始まると、日経平均も下げに転じており、前引け間際には17500円を割り込むなど荒い値動きに。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗しており、若干値下がり数が上回っている。規模別指数では小型株指数のみがマイナス。

 朝方の強い上昇も結局は前日の高値を超えることが出来ず、結局は前日の価格水準でのこう着となっている。権利落ち分の再投資といった動きなどの需給面での期待が先行したこともあり、その後の不安定な値動きによって手掛けづらさが意識されそうだ。また、日本電産<6594>、アルプス<6770>、村田製<6981>など電子部品株への売りが目立っている。依然として年初来安値を上回っているため利食いが出やすい面はありそうだが、好業績が期待されている電子部品株の下げはセンチメントを悪化させる。
 大引けにかけては権利落ち分の再投資といった動きが期待されそうだが、戻り待ちの売り圧力も警戒しておく必要。オーバーナイトのポジションは取りづらいだろうが、政策期待などから内需系の一角には押し目を拾う動きが意識されよう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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