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【市況】ユーロ週間見通し:下げ渋りか、リスク回避的なユーロ買い継続の可能性


■上昇、米国との金利差拡大観測後退で買い強まる

先週のユーロ・ドルは上昇。主要国の株安を意識して米9月利上げ観測は後退し、ユーロ圏との金利差拡大への思惑が後退したことが要因。資金の逃避先としてユーロが選好される状態は続いており、投機的なユーロ売りポジションの解消とみられるユーロ買い・米ドル売りも観測された。取引レンジは1.1017ドル-1.1389ドル。

■下げ渋りか、リスク回避的なユーロ買い継続の可能性

今週のユーロ・ドルは下げ渋りか。上海総合指数の不安定な値動きや人民元相場の下落に対する警戒感は残されている。中国経済の減速懸念も払拭されていないことから、リスク回避的なユーロ買いは継続する可能性がある。米9月利上げ観測のさらなる後退や米国債利回りの低下もユーロ買い要因となろう。ただし、米経済指標が堅調なら、9月利上げへの期待感が再び強まり、ユーロは伸び悩む可能性がある。

予想レンジ:1.1250ドル-1.1500ドル

■強含み、ユーロ高・米ドル安の影響受ける

先週のユーロは対円で強含みとなり、一時139円まで買われた。米9月利上げ観測の後退でユーロ高・米ドル安が急速に進んだことが要因。米ドル・円相場は円高方向に振れたが、資金逃避先として日本円よりもユーロが選好されており、ユーロ買い・円売りの取引がやや活発となった。取引レンジは137円06銭-139円00銭

■もみあいか、中国経済の先行きや米9月利上げの有無を見極める展開

今週のユーロ・円はもみあいか。中国経済の先行きや米利上げ時期を見極める展開となる。中国経済の先行き不安で人民元安・米ドル高が進行した場合、リスク回避的なユーロ買いは継続する可能性がある。ただし、米9月利上げ観測が再浮上した場合、米ドル買い・ユーロ売りが広がる可能性があり、この影響でユーロの対円レートは伸び悩む可能性は残されている。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・28日:8月業況判断指数(7月:0.39)

予想レンジ:137円50銭-140円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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