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【経済】人民元のSDR採用先送りで元安がさらに進むとの見方も


 マスコミ報道によると、国際通貨基金(IMF)は19日、特別引き出し権(SDR)の構成通貨の変更時期を、当初予定の2016年1月から10月に延期するそうだ。延期は先週11日の理事会で承認されたもようだ。

 延期の理由についてIMFは、構成通貨の変更があった場合でもSDR関連の一連のオペレーションを円滑にして機能させやすくすると説明している。SDRの構成通貨に人民元が採用されるとの観測が広がっていたが、採用された場合、構成比率は劇的に変化することが確実視されていた。中国は以前より、人民元のSDRへ組み入れを強く要望しているが、米国はこれに反対していた。

 市場関係者の間では、中国が人民元相場の基準値を唐突に切り下げたのは、SDRへの採用が延期されることに対する一種の抗議行動ではないか?との憶測が流れている。人民元の正式採用が延期されたことで中国は人民元相場の調整をさらに進めていく(人民元安に調整する)のではないか?との声も聞かれている。
《MK》

 提供:フィスコ

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