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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):サンフロ不、田辺三菱、ノジマ、イリソ電子工業

■サンフロンティア不動産 <8934>  1,030円  +10 円 (+1.0%)  本日終値
 サンフロンティア不動産<8934>、レーサム<8890>、サムティ<3244>、トーセイ<8923>など不動産流動化関連が高い。インバウンド需要は東京・大阪圏でホテルなど宿泊施設が恒常的に満室となる社会現象を引き起こしているが、これは間接的に不動産市況の改善を促す材料として注目されている。また、15年4~6月期のGDPが3四半期ぶりのマイナス成長となったことを受けて、安倍政権内部でも経済対策の必要性を主張する声が強まっており、アベノミクスが第一義に掲げるデフレ脱却を確かなものとする景気浮揚策への思惑が高まっている。そのなか、不動産再生ビジネスを展開する不動産関連株に商機拡大を見込んだ買いが入っているもようだ。サンフロンティアは中小型のオフィスビルの再生販売を主力としており、16年3月期は5期連続の増収増益が濃厚。レーサムは富裕層に投資用物件を販売し、ファンド運用も手掛けている。また、サムティは関西エリアを地盤に投資向けマンション販売が好調、トーセイも中古ビルの再生事業が軌道に乗っており、不動産開発や賃貸事業なども収益貢献している。

■田辺三菱製薬 <4508>  2,252円  +12 円 (+0.5%)  本日終値
 田辺三菱製薬<4508>が年初来高値を更新。2232円で始まり、高いところでは前日比37円高の2277円まで買われる場面があった。モルガン・スタンレーMUFG証券では、「今後の株価下ぶれ余地は小さくなった」と指摘。「多発性硬化症のPh2は既に終了しており、現在、グローバルな開発・販売パートナーと提携交渉の最終段階」とみて、「11月末の中期計画前に発表される可能性がある」と解説。また、「11月末発表予定の5年中期計画で、ROE向上策として自社株取得計画が公表される可能性がある」とみて、公表されれば「現預金3500億円の有効活用の環として市場は好感する」と想定。同証券は、田辺三菱のレーティングを「アンダーウエイト」から「イコールウエイト」へ格上げし、目標株価は1600円から2200円へ引き上げられた。

■ノジマ <7419>  1,422円  -395 円 (-21.7%)  本日終値
 18日、ノジマ <7419> [JQ]が800万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限120万株の第三者割当増資を実施すると発表したことが売り材料。新株発行が最大で発行済み株式数の約19.0%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化が嫌気された。発行価格は8月26日から31日までのいずれかの日に決定。最大で約150億7240万円の調達資金については、全額を長期借入金の返済資金に充てる。

■イリソ電子工業 <6908>  5,560円  -420 円 (-7.0%)  本日終値
 18日、イリソ電子 <6908> [JQ] が業績修正を発表。16年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益を従来予想の35億円→31億円に11.4%下方修正。従来の2.0%増益予想から一転して9.7%減益見通しとなったことが売り材料。円安効果で売上は計画を上回るものの、販路拡大を目的とした値下げや品質向上・生産合理化による経費の増加が利益を圧迫する。

■第一三共 <4568>  2,575円  -146 円 (-5.4%)  本日終値
 第一三共<4568>が大幅反落。モルガン・スタンレーMUFG証券では、「好調な足元業績は、WelChol後発品の認可遅れが理由」と指摘。「来期以降へのプラス効果はほとんどない」とみていることから、「17年3月期以降の予想業績下落幅は更に厳しくなった」と解説。自社株取得は8月末でいったん終了するとみていることもあり、「8月末以降の株価調整は不可避」と想定。同証券は、第一三共のレーティングを「イコールウエイト」から「アンダーウエイト」へ格下げしている。

■良品計画 <7453>  26,090円  -1,380 円 (-5.0%)  本日終値
 良品計画<7453>が大幅安で一時2万6000円台を割り込んだ。7月の訪日外国人観光客の発表を控え、前日までの4営業日で株価を2000円近く上昇させていたが、きょうは利益確定の売りが集中、その上昇分の4分の3を吐き出すかたちとなった。海外店も中国の好調が牽引していたが、目先は中国景気の減速懸念が重荷となっている。

■ファナック <6954>  20,380円  -845 円 (-4.0%)  本日終値
 18日に中国上海総合指数が6%超の大幅安となったことで、再びマーケットは中国株下落のリスクを感じるトレードになってきた。中国株を意識して日経平均株価も午前10時過ぎに急落して下げ幅を拡大している。中国株安の連想でファナック<6954>や村田製作所<6981>など、値がさ株の中国向け売り上げ構成比率の高い企業の株価が下落している。コマツ<6301>、日立建機<6305>などの建機株も値下がりしている。

■ドンキHD <7532>  5,000円  -200 円 (-3.9%)  本日終値
 ドンキホーテホールディングス<7532>、サンドラッグ<9989>、松屋<8237>、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>、オリエンタルランド<4661>など、小売やレジャーなど消費関連株が売られている。前日の中国・上海株が6%を超える下落をみせ、中国経済の減速懸念が再び投資家心理を揺さぶっている。インバウンド関連はここ調整色を強めるものが多く、一部の銘柄を除き25日移動平均線を下回るなどテクニカル的にも不利な条件が目立つ。きょうは、後場取引時間中に7月の訪日外客数の発表があるが、それを前に手仕舞い売りや、新たな空売りを呼び込んでいるもようだ。

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