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【市況】ユーロ週間見通し:ギリシャ債務問題に対する懸念が残る


■強含み、ユーロ圏の景況感改善などが好感される

先週のユーロ・ドルは強含み。ユーロ圏の3月製造業PMI速報値とサービス業PMI速報値が予想を上回ったことや、米連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ観測が後退したことが好感された。ギリシャの債務問題が解決するとの楽観的な見方が強まったこともユーロ買いを促す一因となったもよう。取引レンジは1.0768ドル-1.1052ドル。

■対円レートは伸び悩む、米ドル安・円高の影響受ける

先週のユーロ・円は伸び悩んだ。ユーロ圏の3月製造業・サービス業PMI速報値は予想を上回ったが、米ドル・円相場が円高方向に振れた影響でユーロの対円レートは一時129円近辺まで下げる場面があった。取引レンジは129円03銭-131円51銭。

■弱含みか、ギリシャの構造改革計画への警戒感で

今週のユーロ・ドルは弱含みか。3月30日が提出期限となっているギリシャ政府の構造改革計画が承認されなかった場合、ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念が高まり、ユーロ売りが強まる見込み。なお、3月のユーロ圏インフレ率は低迷が続くと予想されており、市場予想と一致した場合は、ユーロ相場に大きな影響を与えないとの見方が多いようだ。

○発表予定のユーロ圏・欧州主要経済指標・注目イベント
・3月31日・ユーロ圏3月消費者物価指数
・3月31日・ユーロ圏3月失業率
・予想レンジ:1.0600ドル-1.1100ドル

■上値の重い展開か、ギリシャ債務問題に対する懸念残る

今週のユーロ・円は上値の重い展開となりそうだ。ギリシャ政府の構造改革計画への警戒感は残されており、債務不履行の懸念は消えていないことが嫌気されそうだ。ドル・円相場に大きな動きがない場合、ユーロ・円は主に129円台で推移する見込み。

予想レンジ:127円00銭-131円00銭

《TN》

 提供:フィスコ

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