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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ペプドリ、三菱電、さくらネット

ペプドリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ペプチドリーム <4587>  2,022円  +400 円 (+24.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ペプチドリーム<4587>がストップ高。この日の寄り前、ノバルティス<NVS>とのペプチド創薬における提携を拡大すると発表しており、好材料視された。今回の提携拡大は、19年に発表されたペプチド―薬剤複合体(PDC)の共同研究開発の取り組みを拡大するもので、ペプドリ独自の創薬開発プラットフォーム技術であるPDPSを用いて、ノバルティスが選定する複数の標的に対する新たな環状ペプチドの同定・最適化を実施する。契約に基づき、ペプドリはノバルティスから契約一時金として1億8000万ドルを受け取るほか、今後特定の開発、承認、販売マイルストーンフィーとして総額で27億1000万ドルを受け取る可能性があるとしている。

■三菱電機 <6503>  2,773円  +380 円 (+15.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 三菱電機<6503>が急騰し、上場来高値を更新した。前週末26日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は前期比10.5%増の3150億円を見込む。前期に続き過去最高益を更新する計画を示しており、ポジティブ視した買いが集まったようだ。今期の売上高は同0.8%増の5兆3000億円を見込む。空調機器の需要増に加え、FA(ファクトリーオートメーション)システムでの採算性改善などを予想。防衛・宇宙システムでの事業規模の拡大も寄与する。24年3月期の連結決算は、売上高が前の期比5.1%増の5兆2579億1400万円、最終利益が同33.2%増の2849億4900万円だった。

■タムロン <7740>  7,360円  +1,000 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 タムロン<7740>がストップ高。前週末26日の取引終了後、第2四半期累計(1~6月)連結業績予想について、売上高を343億円から410億円(前年同期比25.2%増)へ、営業利益を62億円から84億円(同29.7%増)へ、純利益を46億5000万円から63億円(同18.2%増)へ上方修正したことが好感された。第1四半期において各セグメントで販売が計画を上回ったことに加えて、円安影響、コストダウンや生産性向上の原価低減推進効果などにより売上総利益率が向上したことが要因としている。なお、24年12月期通期業績予想は、売上高755億円(前期比5.7%増)、営業利益143億円(同5.1%増)、純利益107億3000万円(同0.8%減)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高198億1900万円(前年同期比36.5%増)、営業利益45億4700万円(同72.9%増)、純利益33億4400万円(同42.5%増)だった。主力の写真関連事業や車載事業を中心とするモビリティ&ヘルスケア、その他事業などが伸長した。

■日本精線 <5659>  1,334円  +172 円 (+14.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 日本精線<5659>が3日ぶりに大幅反発した。前週末26日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表とともに、25年3月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は28億円と、計画に対し上振れして着地した前期の水準から8.0%の増益を見込む。年間配当予想は46円と、1対5の株式分割を考慮したベースで4円の実質増配を計画する。更に、今後3カ年の中期経営計画では収益を拡大させる戦略とともに、連結配当性向を50%程度(従来の目標は40%程度)とする目標を示しており、株価を刺激する材料となったようだ。25年3月期の売上高は前期比0.6%増の450億円を見込む。原価低減や価格改定の効果が利益を下支えする要因となる。中期経営計画では27年3月期に売上高500億円、経常利益を52億円(25年3月期見通しは40億円)に伸ばす方針を示している。

■プレミアグループ <7199>  2,223円  +279 円 (+14.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 プレミアグループ<7199>は急伸、1カ月ぶりに上場来高値を更新した。前週末26日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比26.8%増の400億円、純利益を同17.2%増の54億円と発表。売上高、純利益とも前期に続き過去最高となる見通しで、これを好感した買いを集めている。中古車市場での底堅い安定的な需要が追い風となる見込み。配当予想は前期比12円増の40円とした。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比23.9%増の315億4600万円、純利益が同15.4%増の46億800万円だった。

■さくらインターネット <3778>  5,910円  +660 円 (+12.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 さくらインターネット<3778>は3日ぶり反発。前週末26日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比28.3%増の280億円、営業利益を同2.3倍の20億円と発表。売上高、営業利益とも4期ぶり過去最高更新を見込んだことに加え、配当予想を前期比50銭増の4円としており、これが好感され買われた。生成AI向けGPUクラウドサービスの拡大に向けた大規模投資や、ガバメントクラウド認定の機能要件充足に向けたクラウドサービスの機能開発などを進めていく。積極的な投資を実施するが、GPUクラウドサービスの本格提供開始で増収増益を見込む。なお、同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比5.8%増の218億2600万円、営業利益が同19.1%減の8億8400万円だった。あわせて、新株式発行に関する発行登録を行うことを明らかにした。5月8日から来年5月7日までの間に最大200億円を調達する。GPUクラウドサービスにおけるGPUサーバーなどの調達や石狩データセンターの能力増強などの設備投資に充てる。

■北海道ガス <9534>  3,080円  +341 円 (+12.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 北海道ガス<9534>が5日ぶりに急反発。3000円台に乗せる場面があり、1993年以来の高値圏で推移している。前週末26日の取引終了後、9月30日を基準日として10月1日付で1株を5株に分割すると発表。あわせて同社は24年3月期の連結決算にあわせ、25年3月期の業績・配当予想を開示した。前期の期末配当を10円増額したうえで、今期の年間配当予想については株式分割考慮前の水準で90円(前期は年間80円)と実質増配とした。株式の流動性向上期待と株主還元姿勢を好感した買いが入ったようだ。25年3月期の売上高は前期比4.5%減の1660億円、最終利益は同15.7%減の98億円を見込む。

■コマツ <6301>  4,755円  +491 円 (+11.5%)  本日終値
 コマツ<6301>が急反発。前週末26日の取引終了後、上限を3300万株(発行済み株数の3.49%)、または1000億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。取得期間は4月30日から9月30日までで、取得した全ての自社株は10月30日付で消却する予定だ。同時に発表した25年3月期連結業績予想は、売上高3兆8610億円(前期比0.1%減)、営業利益5570億円(同8.3%減)、純利益3470億円(同11.8%減)を見込む。欧州や中南米、アジア向け建設機械の需要減少を販売価格の改善で補うものの、為替差のマイナス影響が響く見通し。想定為替レートは1ドル=140円(前期144円30銭)、1ユーロ=149円(同156円)としている。なお、24年3月期決算は売上高3兆8651億円(前の期比9.1%増)、営業利益6071億9400万円(同23.7%増)、純利益3934億2600万円(同20.5%増)だった。

■ロードスターキャピタル <3482>  3,410円  +320 円 (+10.4%)  本日終値
 ロードスターキャピタル<3482>は大幅高で上場来高値を更新。前週末26日取引終了後に1~3月期連結決算を発表。売上高が前年同期比94.8%増の81億6800万円、営業利益が同2.5倍の26億4100万円と好調だったことが好感された。金融緩和路線の継続による良好な資金調達環境が続いたことが追い風になった。通期の増収増益見通しに変更はない。

■マキタ <6586>  4,603円  +395 円 (+9.4%)  本日終値
 マキタ<6586>が続急伸し、年初来高値を更新した。前週末26日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示し、最終利益が前期比16.7%増の510億円になる見通しを示し、好感されたようだ。想定為替レートは1ドル=145円(24年3月期の実績は144円59銭)、1ユーロ=155円(同156円75銭)、1人民元=20円(同20円13銭)とした。社内業務の効率化と在庫削減の取り組みにより利益体質の強化が進み、今期は増益を計画する。半面、欧州の住宅投資の低迷など厳しい需要環境にあるとの見方を示し、北米についても需要動向が見通しづらい状況にあると指摘する。今期の売上収益は前期比4.2%減の7100億円となる見通し。今期の中間配当予想は20円(前期の中間配当は10円)とした。年間配当予想は未定(前期の年間配当は57円)とする。

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