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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~ソフトバンクグの上昇は辛うじて安心感につながる

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・ソフトバンクグの上昇は辛うじて安心感につながる
・ドル・円は104円86銭付近、ドル弱含み、原油安や日本株安など複合要因で
・任天堂、サイバーエージェントなど6社のレーティング格上げ



■ソフトバンクグの上昇は辛うじて安心感につながる

日経平均は大幅に下落。257.41円安の16362.88円(出来高概算9億2000万株)で前場の取引を終えている。米国同様に、連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀金融政策決定会合の内容を見極めたいとの思惑から、利益確定の売りが先行。為替の円高基調なども嫌気され、日経平均は寄付きを高値にじりじりと下げ幅を広げており、前場半ばには一時16344.34円をつけている。その後は下げ幅を縮める場面もみられたが戻りは鈍く、日中安値圏でのこう着が続いている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下落。セクターでは情報通信のみがプラスとなる半面、鉄鋼が4%超の下落となったほか、証券、鉱業、海運、その他金融、保険、非鉄金属、石油石炭、銀行、電気機器が冴えない。

日経平均は支持線として意識されていた、一目均衡表の雲上限を割り込んできている。ボリンジャーバンドでは+1σを割り込み、MACDはシグナルとの乖離が縮小してきており、陰転シグナル発生が近づいているなど、急速にシグナルが悪化傾向にある。日銀の金融政策決定会合では、政府が近くまとめる大型経済対策と歩調を合わせる形で追加緩和に踏み切る可能性が期待されている。一方で過度な期待に対する警戒感もくすぶるなか、ポジションを圧縮する流れとみられている。

任天堂<7974>の下落など「ポケモノミクス」相場が失速するなかで、金融政策決定会合を前にポジション圧縮に向かっていることから、需給懸念も高まりやすいところであろう。円相場が1ドル105円を下回ってきたことも、買い手控え要因につながっているようである。ただ、米スプリントの上昇を好材料視されたソフトバンクグ<9984>は前日の下落部分を吸収しており、辛うじて安心感につながろう。


(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は104円86銭付近、ドル弱含み、原油安や日本株安など複合要因で

26日午前の東京外為市場では、ドル・円は弱含む展開となった。原油価格や株価の下落など複合的な要因から、ドルは105円台を割り込んだ。

ドル・円は105円後半で寄り付いた後、前日海外市場で米原油先物ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が前日の取引で一時43ドルを割り込んだほか、米国株が下落したことが嫌気され、東京市場では株安・円高に振れた。

また、神奈川県相模原市の障害者施設で19人が死亡した殺傷事件がテロとの見方が広がり、リスク回避的な円買いでドルは104円63銭まで値を下げた。ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続いており、ドルは午後の取引でも弱含む展開が続きそうだ。

ここまでのドル・円は104円63銭から105円79銭、ユーロ・ドルは1.0983ドルから1.0997ドル、ユーロ・円は114円97銭から116円42銭で推移した。

12時15分時点のドル・円は104円86銭、ユーロ・円は115円23銭、ポンド・円は137円54銭、豪ドル・円は78円50銭で推移している。


(為替・債券アナリスト 吉池威)



■後場のチェック銘柄


・任天堂<7974>、サイバーエージェント<4751>など6社のレーティング格上げ
・任天堂---大幅続落も、メリルリンチでは目標株価を大幅引き上げ
・AR関連一服でVR(仮想現実)に関心向かうか

・安倍首相
「補正予算と来年度予算を一体化して切れ目ない対応をする」
「政策効果の高い施策への重点化と歳出改革の具体化を進める」

コスモ・バイオ<3386>、IPS<4335>、リプロセル<4978>、松尾電<6969>などがストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます



☆後場の注目スケジュール☆


<国内>
・特になし


<海外>
・米連邦公開市場委員会(FOMC)(27日まで)

《WA》

 提供:フィスコ

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