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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ブランジスタ、新日本科学、Jディスプレ、WSCOPE

ブランジスタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ブランジスタ <6176>  6,570円  +1,000 円 (+18.0%) ストップ高   本日終値
 ブランジスタ<6176>がストップ高。前日はストップ高の水準で最後まで気配値で張り付いた状態で大引け比例配分となったが、きょうも物色人気に陰りはみられない。ストップ高で寄り付いた後、いったん6000円トビ台まで株価を押し下げたが、そこから漸次売り物を吸収し再び値幅制限いっぱいまで浮上する強さをみせている。同社の株高起爆剤となった秋元康氏プロデュースのスマートフォン向けゲーム「神の手」は、利用者が3Dを使って表現したクレーンゲームを楽しみ、獲得した商品が実際に利用者の手元に届くという仕組みが、インパクトを与えている。中期的には企業向け広告モデルとして収益化が想定されることも大きなポイントとなっている。ブランジスタの親会社で同ゲームを企画したネクシィーズグループ<4346>も連日のストップ高に買われた。ネクシィーズGはブランジスタの過半の株式を保有しており、含み益の拡大効果も材料視されている。

■新日本科学 <2395>  802円  +74 円 (+10.2%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 新日本科学<2395>が切り返し急。5月9日から12日まで4営業日連続でストップ高を演じた後、17年3月期の業績悪予想などが足を引っ張り、大幅な調整を入れていたが、25日移動平均線との接触を待たずして投機資金が再攻勢、5月20日以降は鮮烈な戻り足に転じている。タンパク質の設計図であるDNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)を構成する4種の塩基を組み合わせた核酸分子を用いる「核酸医薬」が、抗体医薬に次ぐネクストステージの薬剤として注目を集め始めている。同社株の5月9日からの急騰劇もこの核酸医薬が株高の原動力を担うテーマとなった。同社の重要投資先であるナスダック上場企業が、米ファイザー社と核酸治療薬の共同開発で合意、同時に特許権を持つ核酸合成技術に関して、最大で総額約1000億円のロイヤルティーのライセンス契約を締結したことが4連続ストップ高の材料だ。またこれに加えて、直近では、31日後場寄り前に、神戸市のポートアイランドの神戸医療産業都市内に神戸再生医療・医療機器研究支援室を開設し、先端医療の実用化を支援すると発表したことが株価を改めて刺激した格好となった。同社は、京都大学iPS細胞研究所と共同研究を進めるなどの実績から、早くから再生医療関連の一角として人気素地を開花させていた。

■ジャパンディスプレイ <6740>  222円  +16 円 (+7.8%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 ジャパンディスプレイ<6740>が大幅に3日続伸。為替が1ドル=111円台へと円安が進行しているほか、前日に続き有機EL関連株としての見直し買いが流入している。読売新聞は30日、「有機ELパネルの生産ラインを17年春までに稼働させる」と報道した。茂原工場(千葉県)で有機ELの生産ラインの稼働を試験的に進めるという。17年にも米アップルがiPhoneに有機ELを採用するとみられており、今後の需要の急増を視野に関連株物色が続いている。

■ハンズマン <7636>  5,650円  +380 円 (+7.2%)  本日終値
 30日、ハンズマン <7636> [JQ]が6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■ダブル・スコープ <6619>  6,570円  +430 円 (+7.0%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 30日、WSCOPE <6619> が6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額は現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に、韓国に工場用地を取得し、新たな生産拠点を構築すると発表。第1段階として、リチウムイオン電池用セパレーター生産設備を4ライン増設する。投資額は185億円で、2018年に量産開始する予定としている。併せて、122万株の公募増資とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限18万株の第三者割当増資を実施すると発表したが売り材料視されなかった。新株発行は最大で発行済み株式数の約9.9%におよぶ規模で、発行価格は6月7日から9日までのいずれかの日に決定する。

■オープンドア <3926>  6,710円  +430 円 (+6.9%)  本日終値
 オープンドア<3926>が上場来高値更新。この日の午後0時30分、同社の運営する旅行サイト「トラベルコちゃん」が海外航空券とホテル比較サービスにおいてJTBの商品掲載を開始したと発表しており、これを好感した買いが入っている。ただ、株価は直近で上昇していただけに、高値更新後は利益確定の売りが出ているようだ。トラベルコちゃんはこれまでに海外・国内ツアー、海外航空券、海外・国内ホテル、海外・国内オプショナルツアーでJTBの商品を掲載してきたが、5月30日から新たに「海外航空券+ホテル比較サービス」でも掲載を開始した。これを受けて、海外航空券とホテル商品を横断的に一括検索できるサイトが合計7サイトとなり、ユーザーの選択肢が増え、利便性の向上が期待できるとする。

■キッツ <6498>  506円  +25 円 (+5.2%)  本日終値
 30日、キッツ <6498> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.24%にあたる240万株(金額で12億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月3日から12月22日まで。

■ほくほくFG <8377>  136円  +5 円 (+3.8%)  本日終値
 ほくほくフィナンシャルグループ<8377>が小幅続伸、昨年8月の高値315円から約9か月間の長い下落トレンドからコツンと下値を叩く音がしたようだ。ほくほくFGにはMSCI除外やマイナス金利導入などネガティブ材料が続いたが、さすがに株価下落がファンダメンタルズから割安感が出てきたと評価されてきた。SMBC日興証券はレーティングを「2」から「1」へ格上げ、目標株価は170円から160円に引き下げ修正している。アナリストは、1)過去の事例でMSCI除外後に反発しやすい、2)現状の株価下落はファンダメンタルズと乖離した下落でレーティング「1」に変更、3)自社株取得の可能性と注目点を挙げている。

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