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【市況】【↑】日経平均 大引け| 6カ月ぶりに5日続伸、円安と中国株高で上値追い (5月31日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  17029.46
高値  17251.36(14:28)
安値  16988.64(09:04)
大引け 17234.98(前日比 +166.96 、 +0.98% )

売買高  25億2840万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆8740億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は6カ月ぶりに5日続伸、1カ月ぶりの高値水準
 2.寄り前発表の鉱工業生産など経済指標で買い安心感
 3.取引時間中の円安と中国株高で上値追い
 4.売買代金急増だが引け際のMSCI入れ替え効果
 5.消費増税の延期については事前に織り込み反応薄

■東京市場概況

 前日の米国市場は、メモリアル・デーの祝日で休場。

 東京市場では、終始買い優勢の展開で次第高。前日に1万7000円台乗せを果たした日経平均株価は吹っ切れたように上昇指向を強め、5日続伸となった。5日続伸は昨年11月24日以来、約6カ月ぶり。

 31日の東京市場は、前日の米国株市場が休場で手掛かり材料を欠いたものの、為替市場で円安水準が維持されたことや、寄り前発表の4月の鉱工業生産指数速報値が事前の市場予測に反して上昇したことなどが支援材料となり、リスクオンの流れが続いた。その後、後場取引時間中に為替が1ドル=111円台前半まで円安が進んだことに加え、中国株が強い動きをみせたこともあって、全体相場は主力輸出株を中心に上げ幅を広げた。売買代金も前日まで8日連続で2兆円割れとなっていたが、きょうは後場引け際にMSCIの指数入れ替えに伴う売買が加わったことで2兆9000億円近くに膨らんだ。もっとも、前場段階の売買代金は8000億円強に過ぎず、実態面では閑散商いが続いている状況に変わりはない。

 個別では、円安を背景にトヨタ自動車<7203>など自動車株が堅調、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも買いが先行した。日経平均寄与度の高いファーストリテイリング<9983>も高い。ネクシィーズグループ<4346>がストップ高に買われ、ダブル・スコープ<6619>も値を飛ばした。新日本科学<2395>も商いを伴い大幅高。
 半面、コナミホールディングス<9766>は利益確定売りに冴えず、エーザイ<4523>も軟調。あすか製薬<4514>は急落した。保土谷化学工業<4112>が値を下げ、イソライト工業<5358>も売りが優勢。グンゼ<3002>、ダスキン<4665>なども下落した。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、KDDI <9433> 、ファナック <6954> 、テルモ <4543> 、ソフトバンク <9984> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約54円。

 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はエーザイ <4523> 、コナミ <9766> 、第一三共 <4568> 、協和キリン <4151> 、中外薬 <4519> 。押し下げ効果は約10円。


 東証33業種のうち32業種が上昇し、下落は石油石炭製品のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)ゴム製品、(2)鉄鋼、(3)鉱業、(4)銀行業、(5)電気・ガス業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)医薬品、(2)空運業、(3)建設業、(4)ガラス土石製品、(5)水産・農林業。

■個別材料株

△アクセルM <3624> [東証M]
 対戦RPG「ワールドクロスサーガ」に新ステージを追加。
△ディディエス <3782> [東証M]
 多要素認証が地方自治体向け住民情報システムに採用。
△多木化 <4025>
 「魚のコラーゲンで高強度ファイバーを開発」と報道。
△メドレックス <4586> [東証M]
 神経疼痛治療薬の第1相治験が良好な結果。
△メタップス <6172> [東証M]
 「民泊用支援ツール開発」と報道。
△キッツ <6498>
 2.24%を上限に自社株買い。
△萩原電気 <7467>
 2.17%を上限に自社株買いを実施。
△ハンズマン <7636> [JQ]
 1→2の株式分割を実施。
△カーディナル <7855> [JQG]
 「カード端末のICチップ対応義務化」が引き続き材料視。
△福山コンサル <9608> [JQ]
 今期経常を39%上方修正、配当も3円増額。


▲三菱総研 <3636>
 162万株の株式売り出しを実施。
▲DMP <3652> [東証M]
 東証が信用規制。
▲ダスキン <4665>
 三菱UFJ証が目標株価を「1700円→1600円」に引き下げ。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ネクシィーズ <4346> 、(2)多木化 <4025> 、(3)新日本科学 <2395> 、(4)日本ライフL <7575> 、(5)Fエスコ <9514> 、(6)Jディスプレ <6740> 、(7)ブレインP <3655> 、(8)WSCOPE <6619> 、(9)オプトHD <2389> 、(10)九州FG <7180> 。

 値下がり率上位10傑は(1)あすか薬 <4514> 、(2)三菱総研 <3636> 、(3)DLE <3686> 、(4)インタワクス <6032> 、(5)ランド <8918> 、(6)みなと銀 <8543> 、(7)アクリティブ <8423> 、(8)図書印 <7913> 、(9)西鉄 <9031> 、(10)PI <4290> 。


【大引け】

 日経平均は前日比166.96円(0.98%)高の1万7234.98円。TOPIXは前日比13.79(1.01%)高の1379.80。出来高は概算で25億2840万株。値上がり銘柄数は1336、値下がり銘柄数は475となった。日経ジャスダック平均は2548.85円(9.18円高)。

[2016年5月30日]

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