【市況】東京株式(前引け)=円高基調を横目に続落、商い低調際立つ

きょう前場の東京株式市場は、前日の欧米株市場が総じて軟調だったことや、為替が円高傾向に振れたことなどを背景にリスク回避ムードが強まり、続落となった。米6月利上げの思惑浮上を引き金に、前週からドル円相場ではドル買いの動きが活発化し1ドル=110円台に入っていたが、足もとは再び109円台前半まで押し戻されている。鉄鋼や非鉄など市況関連株が売られる一方、食品や医薬品の一角などディフェンシブセクターが相対的に強い動きをみせている。また、今週26~27日に伊勢志摩サミットを控え、公共投資拡大などの政策期待を背景として建設株などにも買いの矛先が向いた。ただ、東証1部の売買代金は前場段階で8000億円を下回るなど低調が際立っている。
個別では三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが冴えず、ソフトバンクグループ<9984>も軟調。タダノ<6395>が急落、ここ人気化していたノーリツ鋼機<7744>も大きく利食われた。カルソニックカンセイ<7248>が大幅安、クボタ<6326>、IHI<7013>なども値を下げた。半面、いすゞ自動車<7202>が堅調、ブイ・テクノロジー<7717>も高い。ここ急速人気化している日本アジア投資<8518>も大幅高。リズム時計工業<7769>が物色人気となり、東京製鉄<5423>も買われた。JCRファーマ<4552>、保土谷化学工業<4112>なども上昇した。
出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)