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【特集】鈴木英之氏【燻る政策期待、漂流相場の先に待つのは?】(2) <相場観特集>

鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

 財政出動を絡めた景気刺激策への期待感が東京市場に底流している。前週末に開催された主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、財政政策に向けた結束には至らず、週明けの株価は軟調展開を強いられたが、売り一巡後は下げ渋った。伊勢志摩サミットや7月の参院選を控え、政策発動への期待が依然根強いなかで、マーケットは果たして上値を追うことができるか否か。また、ここで拾うべき銘柄は何か。相場を幅広くウオッチングするプロの声をまとめた。

●「GDP600兆円でIoTなど注目」

鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

 今後1カ月程度の東京株式市場は、日経平均株価が1万7000円前後を中心とする一進一退の展開を見込んでいる。

 決算発表は一巡し、日経225採用銘柄ベースの予想1株当たり利益(EPS)は前週末時点で1193円前後の水準にある。アベノミクス相場が始まった13年以降、東京株式市場のPERは、ほぼ15倍プラス・マイナス10%の水準で推移している。今後しばらくはEPSに大きな変化はないと予想され、PERを13.5~15倍前後まで買うと日経平均株価のレンジは約1万6000~1万8000円と想定できる。当面1万7000円を中心に幅広いレンジでのもみ合いが予想される。

 17年3月期の業績は、懸念されたような大幅減益は避けられそうだが、前期に計上した石油や商社などエネルギー関連企業の減損が一巡する効果などもあり、テクニカル的な面も強く方向感には欠けそうだ。全般相場も当面、主力銘柄はやや買いづらい展開も見込める。

 こうしたなか、今後は政策関連銘柄や、東証マザーズ先物上場にも絡み中小型株などが注目されそうだ。「ニッポン一億総活躍プラン」で名目GDPを21年度までに600兆円に増やすことが目指されている。このなかでは「第4次産業革命」に絡み人口知能(AI)ビッグデータ、IoT(モノのインターネット)の活用がうたわれている。

 個別銘柄では、ブレインパッド <3655> やハーツユナイテッドグループ <3676> 、それに日本ラッド <4736> [JQ]、ベリサーブ <3724> などのようなビッグデータやIoT、自動運転関連などに絡む銘柄が注目を集めそうだ。

(聞き手・岡里 英幸)

<プロフィール>(すずき・ひでゆき)
早稲田大学卒。リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資調査部長に。モーニングスター株式会社(投資調査部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て2009年5月より現職。ラジオ日経、ストックボイス等で相場解説を行っている。

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