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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ガイシ、国際石開帝石、トヨタ、村田製

ガイシ <日足> 「株探」多機能チャートより
■東芝テック <6588>  370円  -14 円 (-3.7%)  本日終値
 東芝テック<6588>が大幅3日続落。前週末20日に発表した16年3月期連結決算が、売上高5321億2100万円(前の期比1.4%増)、営業損益4億8100万円の赤字(前の期170億6200万円の黒字)、最終損益1054億9400万円の赤字(同11億4900万円の赤字)となり、14年ぶりの無配となったことが嫌気されている。為替の影響に加えて、2012年8月に米IBMから買収したPOS事業が苦戦したことが響いた。また、POS端末などの在庫の評価損計上や減損損失845億円の計上、さらに、拠点再編などリストラ費用の発生も響いた。なお、17年3月期予想は、売上高5200億円(前期比2.3%減)、営業利益140億円の黒字、純利益5億円と黒字転換を見込んでいるが、これに対する反応は限定的のようだ。

■日本ガイシ <5333>  2,344円  -59 円 (-2.5%)  本日終値
 日本ガイシ<5333>が反落。大和証券はリポートで、予想営業利益を17年3月期は前期比20%減の650億円(従来予想780億円)、17年度同3%増の670億円(同820億円)へ下方修正。円高への為替前提の変更(110円/ドル、120円/ユーロ)、価格低下影響の拡大などからセラミックス、エレクトロニクスを、NAS電池の想定売上水準の引き下げなどから電力をそれぞれ減額している。中期的には成長期待は高いが、短期的には、円高、開発・立ち上げ費用の増加などから業績は踊り場になるとみて、投資判断は「3」(中立)を継続。目標株価は2500円から2600円へ引き上げている。

■国際石油開発帝石 <1605>  838円  -18.9 円 (-2.2%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>などが揃って値を下げた。4月以降は戻り足を強めていた原油市況が足もと軟化している。前週末のWTI原油先物価格は41セント安の1バレル=47ドル75セントと3日続落、4日ぶりに48ドル台を割り込んだことで、原油市況と相関関係の強い銘柄に利益確定の売りが優勢となった。国際帝石の株価は5月16日にボックス下限の800円近辺で反転し、前週末20日には高値870.6円まで浮上していた。

■前田工繊 <7821>  1,103円  -19 円 (-1.7%)  本日終値
 前田工繊<7821>は反落。同社は20日の取引終了後、グリーンシステム(福島市)を子会社化することを発表したが、全般の軟調地合いもあり株価は反応薄。グリーンシステムは園芸用ハウスや農業資材および栽培システムの設計・施工・販売を行っている。長年培ってきたノウハウを生かした園芸用ハウスの省エネ技術をもち、農業の成長・産業化に貢献できる競争力ある会社として魅力的であることや既存子会社である北原電牧との相乗効果を発揮し、農業分野の取扱商材の多様化とともに相互の販売網を活用することができるとしている。

■日本ユニシス <8056>  1,321円  -20 円 (-1.5%)  本日終値
 日本ユニシス<8056>が3日ぶりに反落。SMBC日興証券は、同社の業績の改善が進んできたとのリポートをリリース。14年3月期から続く大型の問題プロジェクトは、主力部隊を中心に全社の開発リソースの約1割を配置してきたが、16年3月期で開発が終了して、技術者の新規業務へのシフトが進み、受注と売上高の拡大、収益性の改善が始まっていると指摘。業績の好転に加えて、株価上昇を押さえてきた150億円の転換社債は既に140億円の株式転換が進んで6月には償還を迎えること、財務の改善を背景に配当性向が同社方針の30%から今期計画は37%に向上していることも、株価評価を改善させる要因となろうと解説。目標株価1600円、投資評価「1」(アウトパフォーム)を継続している。

■トヨタ自動車 <7203>  5,506円  -56 円 (-1.0%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が反落。みずほ証券では、これまでは円安効果が追い風となり諸経費の増加を覆い隠していた面があったものの、為替が逆風に変わるなか、諸経費の増加が浮き彫りになると指摘。17年3月期営業利益予想を2兆8000億円から1兆8100億円(会社計画は1兆7000億円)に引き下げ、為替変動の影響が前期比31%(8800億円)の減益要因となることに加え、為替変動の影響以外も6%(1640億円)の減益要因になると試算。レーティング「中立」を継続、目標株価を5500円から5800円に引き上げている。

■村田製作所 <6981>  12,510円  -115 円 (-0.9%)  本日終値
 村田製作所<6981>が反落。岩井コスモ証券が前週末20日付のリポートで、投資判断は「A」を継続したものの、目標株価を2万1000円から1万6000円へ引き下げている。会社側では17年3月期は中華圏メーカーを中心にLTE対応端末の生産が2割超えの増加を見込むほか、通信機器向け電子部品も増収すると見ているが、1ドル=110円を前提に円高の影響を吸収できず、通期営業利益は2400億円(前期比12.9%減)を見込む。一方、同証券では会社計画を上回る営業利益2500億円を見込むが、減益見通しであることから、目標株価を引き下げたとしている。

■ニフコ <7988>  5,470円  -50 円 (-0.9%)  本日終値
 ニフコ<7988>が反落。SMBC日興証券では同社について、厳しい環境下、実質的な成長が続くほか、引き続き期待される手厚い株主還元を大きく評価したとのリポートをリリース。17年3月期の業績予想を上方修正し、営業利益は285億円から295億円(前期比7.0%増)へと4%増額修正、これで営業利益は4期連続ピーク更新とみているほか、ドライバーは着実な搭載金額上昇、欧米亜への海外拡販、M&A効果などであると解説。VWやBMWをはじめ現代・起亜自動車への新規参入が本格貢献すると想定している。投資評価は「1」(アウトパフォーム)を継続、目標株価は5600円から6200円へ引き上げている。

■JT <2914>  4,370円  -27 円 (-0.6%)  本日終値
 JT<2914>が4日続落。前週末20日取引終了後、4月の国内紙巻たばこ販売実績速報を発表し、販売数量は80億本(前年同月比13.5%減)、売上収益は475億円(同8.8%減)と販売数量、売上収益ともに前年同月を下回ったことが嫌気されている。4月から主力ブランド「メビウス」などの値上げに伴い3月は駆け込み需要が目立ったが、その反動で減少した。なお、1~4月累計では販売本数が351億本(前年同期比1.3%増)、売上収益が2015億円(同2.6%増)だった。

■新生銀行 <8303>  171円  -1 円 (-0.6%)  本日終値
 SMBC日興証券の銀行セクターのリポートでは、16年3月期決算はニュートラルな印象、17年3月期計画はバッファーが少ないと指摘。今後の銀行株は再び日銀金融政策に左右される展開となり、当面TOPIX相対株価でレンジ推移が継続すると解説。業種格付け「中立」と、新生銀行<8303>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、りそなホールディングス<8308>のレーティング「1」を継続している。

●ストップ高銘柄
 トレイダーズ <8704>  233円  +50 円 (+27.3%) ストップ高   本日終値
 ユナイテッド <2497>  1,931円  +400 円 (+26.1%) ストップ高   本日終値
 エクストリーム <6033>  3,820円  +700 円 (+22.4%) ストップ高   本日終値
 ノーリツ鋼機 <7744>  886円  +150 円 (+20.4%) ストップ高   本日終値
 オンコリス <4588>  895円  +150 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値
 など、12銘柄

●ストップ安銘柄
 ETFSエナ <1685>  317円  -15 円 (-4.5%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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