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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ うたかたの夢追う投資家たち

株式アドバイザー 北浜流一郎

「うたかたの夢追う投資家たち」

●「急騰中の売り」が鉄則なのだが…

 回復基調は継続しているものの、騰勢が鈍い。現在の東京市場はこんな展開だ。

 もちろん、来週26~27日に開催が予定されている伊勢志摩サミットの結果を待ちたいとの思いがあるからと見てよい。

 特に市場に大きく影響するような取り決めがなされることは考えられない。しかし改めて説明するまでもなくサミット、それも日本で開催となるとまさにビッグイベントだ。

 問題が起きたりはしないにしても、少なくとも機関投資家たちは動きにくい。そのため積極的な買いを入れられる状況になく、折角の円安基調も日経平均株価に大きく寄与することなく推移している。

 19日には円が対ドルで久し振りに待望の110円台前半に下げたものの、日経平均の上昇幅は1.97円に過ぎなかった。折角の円安をまったく活かせなかったことになる。それでもトレンドが下向きに転じたわけではない。それに暴落に近い下落に見舞われた新興市場も、次第に落ち着きを取り戻しつつある。

 ただ、超人気化していたそーせい <4565> [東証M]、ブランジスタ <6176> [東証M]、Hamee <3134> [東証M]などはまだ底値が固まったとは言い難い状況であり、正直近づきにくいままだ。

 これらの銘柄を手がける場合、もっとも大事なのは、急騰中に売り逃げる。これになるため、私はセミナーなどでも口を酸っぱくして、「上がっているうちに売りですよ」と繰り返すのだが、聞いてもらえている様子はない。

●「強小銘柄」と新興株を狙う!

 テーマに乗っているし、第一、夢があるのだからまだ売れない。こういうことになるのだろうが、株式市場での「夢」は、大抵短期間に覚めてしまうのが普通だ。

 もちろん例外はあり、長期にわたって夢を追えることはあるのだが、それはごく稀になってしまう。

 しかし短期で急騰する魅力は何物にも代えがたいのは確かでもあるのだから、やはり急騰したらひとまず、一部でもよいので売って利益を確保しておく。これを心がけたい。

 その上で新興銘柄に取り組めば、まだまだ魅力的な銘柄は数多く、期待が持てる。

 さて、注目銘柄だが、新興市場銘柄が落ち着きつつあるとはいうものの、まだ安心できる状況ではないため、ここでは東証1部の「強小銘柄」と、新興市場銘柄では比較的動きが堅調な銘柄に注目したい。

 具体的には毎度おなじみながら上値指向の強いアウトソーシング <2427> 、日本M&Aセンター <2127> 、リニカル <2183> 、エムスリー <2413> 、そして新興銘柄ではサイバーダイン <7779> [東証M]、日本マクドナルド <2702> [JQ]だ。最後に、ほとんどの投資家に投資魅力なしとされている感のあるシャープ <6753> を。

2016年5月20日 記


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