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9753 アイエックス・ナレッジ

東証S
1,101円
前日比
-28
-2.48%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.6 1.26 2.72
時価総額 119億円
決算発表予定日

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IXナレッジ Research Memo(6):2023年3月期通期業績は過去最高の売上・各利益を達成


■業績動向

1. 2023年3月期の業績概要
アイエックス・ナレッジ<9753>の2023年3月期の業績は、売上高が前期比9.0%増の20,206百万円、営業利益が同26.9%増の1,459百万円、経常利益が同24.4%増の1,533百万円、当期純利益が同21.0%増の1,027百万円と堅調な増収とともに20%を超える増益となった。

売上高については、コンサルティングにおいて食品商社案件、システム開発において金融機関や資産運用事業者、総合物流企業などの案件が拡大し増収に貢献した。また、運用サービスにおいては、大手ベンダー経由のシステム運用・保守案件や基盤・環境構築案件が拡大した。エンドユーザー業種別では、主力3業種(産業・サービス、金融・証券、情報・通信)がバランス良く伸長。顧客別ではNTTデータグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井倉庫グループなどが大きく伸長した。内部組織としては、事業部間の横の連携が円滑になり、事業機会をタイムリーに捉えることを可能にした。事業環境としては、コロナ禍で加速したDX化による企業のビジネス変革の動きが継続しており、それを支えるIT需要は堅調に推移した。

営業利益については、期初の想定(前期比2.7%増を予想)を超えて同26.9%と大幅な成長となった。増収による影響に加え、技術者育成(クラウドやRPA、アジャイル等の専門領域の知識を有する人材)による単価の上昇や適正な原価管理により売上高原価率が同0.8ポイント低下し、売上総利益額が増加した。販管費に関しては、働き方改革(リモートワークの推進による通勤費や出張費の削減)や社内デジタル化(新たに稼働した新基幹システムによる生産性向上)への継続的な取り組みにより、売上高販管費率は同0.3ポイント低下し、費用の伸びを抑制した。これらの結果、過去最高の営業利益、経常利益、当期純利益となった。


安全性が高く堅実な財務体質がM&A戦略を可能にする。ROE14.9%、ROA12.8%と経営効率も上昇
2. 財務状態と経営指標
2023年3月期末の総資産は前期末比1,466百万円増の12,676百万円となった。このうち流動資産は同797百万円増加したが、これは受取手形、売掛金及び契約資産が482百万円増加したことや現金及び預金が295百万円増加したことが主な要因である。固定資産は同668百万円増加したが、M&Aにより関係会社株式が652百万円増加したことが主な要因である。

負債合計は前期末比236百万円増の5,180百万円となった。このうち流動負債は同393百万円増加したが、これは賞与引当金や未払法人税等が増加したことが主な要因である。固定負債は同156百万円減少となった。

純資産合計は前期末比1,229百万円増の7,495百万円となった。これは、当期純利益の計上により利益剰余金が1,090百万円増加したことが主な要因である。

流動比率は268.4%と短期の安全性の目安となる200%を大きく上回る。また、自己資本比率は59.1%であり、中長期の安全性も高い。ROE(自己資本利益率)で14.9%(前期から0.5ポイント上昇)、ROA(総資産経常利益率)で12.8%(前期から1.5ポイント上昇)と経営効率も高まっている。健全な財務体質を維持してきたことが、2023年2月のM&Aを可能にしたとも言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《YI》

 提供:フィスコ

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