静岡ガス Research Memo(5):3Q業績はガス販売単価の下方調整等で減収だが、利益は大幅増に
■業績動向
(1) 2015年12月期第3四半期累計業績
11月6日付で発表された静岡ガス<9543>の2015年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比8.4%減の114,300百万円、営業利益が同100.6%増の10,713百万円、経常利益が同94.3%増の11,015百万円、四半期純利益が同125.3%増の7,245百万円となった。原料価格の低下に伴うガス販売単価の下方調整等により減収となったものの、販売単価に反映されるまでのタイムラグの影響等により、利益ベースでは大幅増益となった。
セグメント別の業績動向をみると、主力のガス事業は売上高が前年同期比7.7%減の1,005億円、セグメント利益が同74.1%増の121億円となった。ガス販売量は家庭用、工業用が減少したものの、業務用及び卸販売が増加したことにより、前年同期比0.2%増の1,032百万立方メートルと堅調に推移した。売上高は原料費調整制度によるガス販売単価の下方調整などにより減収となったものの、販売単価に反映されるまでのタイムラグによる影響等により、大幅増益となった。
LPG・その他エネルギー事業は売上高が前年同期比17.5%減の82億円、セグメント利益が同22.9%増の5億円となった。LPG販売でのガス販売単価下落により減収となったものの、原料価格の下落が増益要因となった。
その他事業は売上高が前年同期比11.2%減の93億円、セグメント利益が同28.2%増の3億円となった。設備工事等の減少が減収要因となったが、営業費用の減少ペースが上回ったことで増益となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
提供:フィスコ